ITILとは?あいてぃる
ITIL(Information Technology Infrastructure Library)は、ITサービスマネジメントのベストプラクティス(うまくいっている進め方の事例)を体系化した文書群。英国政府機関を起源とし、いまは事実上の世界標準として、サービスの企画から廃止までのライフサイクルに沿った管理の考え方を示す。
最終更新:2026-10-07
この語が出る過去問を解く →背景
システムは作って納めれば終わりではなく、稼働してからの期間のほうがはるかに長い。ところが運用の巧拙は担当者個人の経験に依存し、人が変わると同じ品質を再現できなかった。うまくいっている現場のやり方を集めて誰でも参照できる文書にしたのがITILで、これを「組織が満たすべき要求事項」の形へ規格化したのがJIS Q 20000(ISO/IEC 20000)。事例集と規格という関係で対比される。
具体例
サービスを早く復旧させるインシデント管理と、根本原因を取り除いて再発を防ぐ問題管理を別のプロセスとして分けるのは、ITILの代表的な整理。この分け方はServiceNowなどのITサービス管理ツールの機能構成にもそのまま反映されている。
試験での引っ掛け
認証審査の対象になるのはJIS Q 20000(ISO/IEC 20000)のほうで、「ITIL認証を取得した組織」という言い方は誤り(ITILにあるのは個人向けの資格認定)。また扱う範囲はITサービスの運用管理であって、システム開発の手順を定めた共通フレーム(SLCP-JCF)とも役割が違う。
関連用語
出た過去問
出典:平成30年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問20(IPA)
図は、ITIL 2011 editionのサービスライフサイクルの各段階の説明と流れである。a〜dの段階名の適切な組合せはどれか。 aの段階:ITサービス及びI…
正解:a=サービスストラテジ、b=サービスデザイン、c=サービストランジション、d=サービスオペレーション
要点:ITILは戦略→設計→移行→運用、全体を継続的改善が包む
ITILのサービスライフサイクルは、サービスストラテジ(戦略の確立)→サービスデザイン(サービスの設計)→サービストランジション(テストと本番移行)→サービスオペレーション(日々の提供と支援)の順に進み、これらすべてを継続的サービス改善が取り巻く構成である。設問のa〜dの説明はこの順序どおりに並んでいる。
出典:令和4年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問20(IPA)
ITIL 2011 editionでは、可用性管理における重要業績評価指標(KPI)の例として、“保守性を表す指標値”の短縮を挙げている。保守性を表す指標に該当…
正解:平均サービス回復時間
要点:保守性は復旧時間で測り、信頼性は故障間隔で測る
保守性は、障害が起きたサービスをどれだけ速やかに復旧できるかを示す性質であり、平均サービス回復時間(MTRS)のような復旧に要する時間で測る。これを短縮すれば停止時間が減り可用性が高まる。一方、平均故障間隔や平均サービス・インシデント間隔は、故障の起きにくさすなわち信頼性を表す指標である。
出典・参考
公式シラバスの7 システム戦略 > 1. 情報システム戦略 > (5) フレームワークに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。