MTBSI(平均サービス・インシデント間隔)とは?えむてぃーびーえすあい
MTBSI(平均サービス・インシデント間隔)とは、あるインシデントの発生から次のインシデントの発生までの平均間隔。稼働していた時間と止まっていた時間の両方を含むため、MTBSI=MTBF(平均故障間動作時間)+MTRS(平均サービス回復時間)という関係が定義上つねに成り立つ。
最終更新:2026-10-07
この語が出る過去問を解く →背景
可用性を語るとき、提供側は「壊れずに動いた時間」を、利用者は「次に止まるまでどれだけ間が空くか」を見ている。復旧が速ければ利用者の体感は良くなるが、故障間隔そのものは変わらない。この2つの見方を分けて数えるために、停止時間を含む指標と含まない指標が別々に定義されている。
具体例
観測期間1,000時間で、停止が合計20時間、インシデントが4回発生した場合、MTBSI=1,000÷4=250時間、MTBF=(1,000−20)÷4=245時間、MTRS=20÷4=5時間。245+5=250 で関係式が成り立つ。
試験での引っ掛け
MTBF との差は停止時間を含むかどうかだけで、計算問題では分子に総経過時間を入れるか稼働時間だけを入れるかで答えが変わる。またハードウェアの修理時間を指す MTTR と、検知から利用再開までを含む MTRS を同義に扱わないこと。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問2(IPA)解説で登場
コンピュータによる伝票処理システムがある。このシステムは、伝票データをためる待ち行列をもち、M/M/1の待ち行列モデルが適用できるものとする。平均待ち時間がT秒…
正解:50
要点:M/M/1の平均待ち時間はρ/(1−ρ)×平均処理時間
M/M/1モデルの平均待ち時間Twは、利用率をρ、平均サービス時間をTsとすると Tw = ρ/(1-ρ) × Ts で表される。ここではTs=T秒なので、Tw≧T となる条件は ρ/(1-ρ) ≧ 1、すなわち ρ ≧ 1-ρ より ρ ≧ 0.5 である。したがって利用率が50%以上になったときに平均待ち時間がT秒以上となる。
出典:令和4年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問20(IPA)
ITIL 2011 editionでは、可用性管理における重要業績評価指標(KPI)の例として、“保守性を表す指標値”の短縮を挙げている。保守性を表す指標に該当…
正解:平均サービス回復時間
要点:保守性は復旧時間で測り、信頼性は故障間隔で測る
保守性は、障害が起きたサービスをどれだけ速やかに復旧できるかを示す性質であり、平均サービス回復時間(MTRS)のような復旧に要する時間で測る。これを短縮すれば停止時間が減り可用性が高まる。一方、平均故障間隔や平均サービス・インシデント間隔は、故障の起きにくさすなわち信頼性を表す指標である。
出典:令和6年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問1(IPA)
ATM(現金自動預払機)が1台ずつ設置してある二つの支店を統合し、統合後の支店にはATMを1台設置する。統合後のATMの平均待ち時間を求める式はどれか。ここで、…
正解:2ρ/(1-2ρ)×Ts
要点:統合で利用率が2ρになりM/M/1の式に代入する
M/M/1モデルの平均待ち時間はρ/(1-ρ)×Tsで表される。2支店を統合すると利用者数(到着率)は合計されて2倍になり、サービス時間Tsは変わらないので、統合後の利用率は2ρとなる。これを式に代入して、平均待ち時間は2ρ/(1-2ρ)×Tsとなる。
出典:令和7年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問1(IPA)解説で登場
コンピュータによる伝票処理システムがある。このシステムは、伝票データをためる待ち行列をもち、M/M/1の待ち行列モデルが適用できるものとする。平均待ち時間がT秒…
正解:50
要点:M/M/1の平均待ち時間はρ/(1−ρ)×サービス時間
M/M/1モデルでは、平均待ち時間Wqは平均サービス時間Tsに対してWq=ρ/(1−ρ)×Tsで表される。本問はTs=Tなので、Wq≧Tとなる条件はρ/(1−ρ)≧1、すなわちρ≧0.5である。したがって利用率が50%以上になると平均待ち時間が処理時間Tと同じ以上に膨らむ。
出典・参考
公式シラバスの6 サービスマネジメント > 2. サービスマネジメントシステムの計画及び運用 > (18) サービス可用性管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。