MTTRとは?えむてぃーてぃーあーる
MTTR(Mean Time To Repair)は、故障発生から復旧完了までに要する平均時間。値が小さいほど直しが速いことを表し、保守性の指標として使う。稼働率MTBF÷(MTBF+MTTR)の分母に入るため、MTTRを短くすると稼働率は上がるが、故障の起きにくさ自体は変わらない。
最終更新:2026-10-07
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障害を完全に無くすことはできない以上、可用性を上げる手立ては「起こしにくくする」だけでなく「起きた後を短くする」側にもある。しかも後者は、部品の信頼性を上げるより運用の工夫で改善でき、費用対効果が読みやすい。DevOpsの評価指標であるFour Keysにも平均修復時間が含まれており、復旧の速さを設計目標として扱う考え方は運用の実務にも定着している。
具体例
予備機の常備、監視による自動通報、復旧手順書の整備、保守部品の在庫確保、遠隔保守の導入がMTTRを短縮する。故障5回の復旧時間合計が10時間なら、MTTR=10÷5で2時間になる。
試験での引っ掛け
MTBFと取り違えやすい。MTBFは「壊れるまでの間隔」で信頼性、MTTRは「直すのにかかる時間」で保守性を表す。MTTRを短くしてもMTBFは変わらず、故障の起きにくさは改善しない。稼働率の式でMTTRを分母に足し忘れると、必ず1を超える誤答になる。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問5(IPA)
あるシステムにおいて、MTBFとMTTRがともに1.5倍になったとき、アベイラビリティ(稼働率)は何倍になるか。
正解:変わらない
要点:稼働率はMTBFとMTTRの比で決まり同率変化では不変
稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)で表される。MTBFとMTTRをともに1.5倍すると、分子・分母がどちらも1.5倍になって約分され、値は元と同じになる。稼働率は両者の比だけで決まるため、比が変わらない限り不変である。
出典:平成29年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問5(IPA)
MTBFを長くするよりも、MTTRを短くするのに役立つものはどれか。
正解:エラーログ取得機能
要点:MTTRは修理の速さ、MTBFは故障しにくさ。ログは前者に効く
MTTRは故障してから復旧するまでの平均時間で、修理を早めるものが短縮に効く。エラーログがあれば障害発生時の状況や原因をすぐ追跡でき、原因究明にかかる時間を減らせるのでMTTRの短縮に役立つ。他の選択肢は故障そのものを起こりにくくするものでMTBFを長くする側の対策である。
出典:平成29年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問5(IPA)
図に示す二つの装置から構成される並列システムの稼働率は幾らか。ここで,どちらか一つの装置が稼働していればシステムとして稼働しているとみなし,装置A,Bとも,MT…
正解:0.99
要点:並列稼働率は1-(1-A)^n、直列は掛け算
1台の稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)=450÷(450+50)=0.9である。並列(冗長)構成では両方が同時に停止したときだけシステムが停止するので、稼働率は1-(1-0.9)²=1-0.01=0.99となる。直列なら0.9×0.9=0.81になる点と混同しない。
出典:令和7年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問5(IPA)
二つのシステムA, Bの稼働率をそれぞれαA (0<αA<1), αB (0<αB<1), MTBFをそれぞれMTBFA, MTBFB, MTTRをそれぞれMT…
正解:αA=αBならば、MTTRA/MTBFA=MTTRB/MTBFBである。
要点:稼働率α=MTBF/(MTBF+MTTR)、MTTR/MTBF=(1−α)/α
稼働率はα=MTBF/(MTBF+MTTR)で表され、変形するとMTTR/MTBF=(1−α)/αとなる。この値は稼働率だけで決まるので、稼働率が等しければMTTRとMTBFの比も必ず等しくなる。MTBFやMTTRの個々の値は一意に定まらない。
出典・参考
公式シラバスの4 開発技術 > 1. 開発プロセス・手法 > (1) ソフトウェア開発手法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。