フォールトトレランスとは?ふぉーるととれらんす
フォールトトレランスとは、構成要素の一部が故障しても、システム全体としての機能を落とさずに動き続ける設計思想。冗長化した部品を並列に動かし、故障した側を自動で切り離して残りで処理を続ける。故障そのものを起こさせない方向のフォールトアボイダンスと対になる考え方である。
最終更新:2026-10-07
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部品の故障率をどれだけ下げても0にはならず、24時間動き続ける社会基盤ではいつか必ず壊れる。ならば「壊れない部品を作る」方向だけでなく、「壊れても止まらない構成にする」方向へ投資したほうが現実的だ、という割り切りから生まれた。どちらへ寄せるかは、止まったときの損害と冗長化にかかる費用を比べて決める。
具体例
無停止コンピュータとして知られるNECのFT ServerやHPE NonStopは、CPUやメモリまで二重化しておき、片方が故障しても処理を続けたまま部品を交換できる。同じ考え方を記憶装置に適用したのがRAID1のディスク二重化である。
試験での引っ掛け
似た設計思想の名前の対応が定番の出題。フォールトアボイダンスは故障の発生自体を防ぐ、フェールセーフは故障時に安全側へ倒す、フェールソフトは機能を縮退させて運転を続ける、フールプルーフは誤操作されても危険にならないようにする、という違いを取り違えないこと。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問22(IPA)
マスタファイル管理に関するシステム監査項目のうち、可用性に該当するものはどれか。
正解:マスタファイルが置かれているサーバを二重化し、耐障害性の向上を図っていること
要点:可用性は「使いたいときに使える」ことを守る観点
可用性は、必要なときにシステムやデータを利用できる状態を確保することを指す。サーバを二重化して耐障害性を高める措置は、障害が起きても利用を継続できるようにする施策であり、可用性に該当する監査項目である。
出典:令和3年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問21(IPA)
マスタファイル管理に関するシステム監査項目のうち、可用性に該当するものはどれか。
正解:マスタファイルが置かれているサーバを二重化し、耐障害性の向上を図っていること
要点:可用性は使い続けられること、二重化はその代表的な対策
可用性は、必要なときにシステムを使える状態を維持することに関する特性である。サーバの二重化は、片方が故障しても処理を継続できるようにする対策であり、可用性を高める監査項目に該当する。
出典:令和6年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問5(IPA)解説で登場
システムの信頼性設計に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:フォールトアボイダンスとは、システム構成要素の個々の品質を高めて故障が発生しないようにする概念である。
要点:フォールトアボイダンスは故障の発生自体を防ぐ考え方
フォールトアボイダンスは、構成要素そのものの品質や信頼性を高めて故障の発生自体を避けようとする考え方である。これに対し、故障が起きることを前提に影響を抑えるのがフォールトトレランスであり、両者は対になる概念である。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。