MTBFとは?えむてぃーびーえふ
MTBF(Mean Time Between Failures)は、故障から次の故障までの平均稼働時間。値が大きいほど故障しにくいことを表し、信頼性の指標として使う。稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)で求まり、MTBFを伸ばす施策は稼働率を上げると同時に、保守作業そのものの回数も減らす。
最終更新:2026-10-07
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システムの良し悪しを「止まらないこと」だけで語ると、めったに止まらないが復旧に丸一日かかる構成と、時々止まるがすぐ戻る構成を比べられない。そこで止まりにくさ(信頼性)と直しの速さ(保守性)を別々の平均時間として定義し、両方を合わせて可用性を計算する枠組みが整えられた。JIS Q 20000のサービス可用性管理でも、この2指標が管理対象として挙げられている。
具体例
総稼働時間9,900時間の間に故障が10回起きたなら、MTBF=9,900÷10で990時間。冗長化、部品の高品質化、温度や電源など動作環境の安定化がMTBFを伸ばす施策にあたる。
試験での引っ掛け
障害ログの整備や遠隔保守の導入は「復旧を速くする」施策なのでMTTRの短縮に効き、MTBFの改善策と取り違えやすい。稼働率の式では分母にMTTRを足し忘れないこと。直列システムの稼働率は各装置の積、並列システムは1から全部が停止する確率を引いて求める点も併せて問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問5(IPA)
あるシステムにおいて、MTBFとMTTRがともに1.5倍になったとき、アベイラビリティ(稼働率)は何倍になるか。
正解:変わらない
要点:稼働率はMTBFとMTTRの比で決まり同率変化では不変
稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)で表される。MTBFとMTTRをともに1.5倍すると、分子・分母がどちらも1.5倍になって約分され、値は元と同じになる。稼働率は両者の比だけで決まるため、比が変わらない限り不変である。
出典:平成29年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問5(IPA)
MTBFを長くするよりも、MTTRを短くするのに役立つものはどれか。
正解:エラーログ取得機能
要点:MTTRは修理の速さ、MTBFは故障しにくさ。ログは前者に効く
MTTRは故障してから復旧するまでの平均時間で、修理を早めるものが短縮に効く。エラーログがあれば障害発生時の状況や原因をすぐ追跡でき、原因究明にかかる時間を減らせるのでMTTRの短縮に役立つ。他の選択肢は故障そのものを起こりにくくするものでMTBFを長くする側の対策である。
出典:平成29年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問5(IPA)
図に示す二つの装置から構成される並列システムの稼働率は幾らか。ここで,どちらか一つの装置が稼働していればシステムとして稼働しているとみなし,装置A,Bとも,MT…
正解:0.99
要点:並列稼働率は1-(1-A)^n、直列は掛け算
1台の稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)=450÷(450+50)=0.9である。並列(冗長)構成では両方が同時に停止したときだけシステムが停止するので、稼働率は1-(1-0.9)²=1-0.01=0.99となる。直列なら0.9×0.9=0.81になる点と混同しない。
出典:令和4年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問20(IPA)解説で登場
ITIL 2011 editionでは、可用性管理における重要業績評価指標(KPI)の例として、“保守性を表す指標値”の短縮を挙げている。保守性を表す指標に該当…
正解:平均サービス回復時間
要点:保守性は復旧時間で測り、信頼性は故障間隔で測る
保守性は、障害が起きたサービスをどれだけ速やかに復旧できるかを示す性質であり、平均サービス回復時間(MTRS)のような復旧に要する時間で測る。これを短縮すれば停止時間が減り可用性が高まる。一方、平均故障間隔や平均サービス・インシデント間隔は、故障の起きにくさすなわち信頼性を表す指標である。
出典:令和7年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問5(IPA)
二つのシステムA, Bの稼働率をそれぞれαA (0<αA<1), αB (0<αB<1), MTBFをそれぞれMTBFA, MTBFB, MTTRをそれぞれMT…
正解:αA=αBならば、MTTRA/MTBFA=MTTRB/MTBFBである。
要点:稼働率α=MTBF/(MTBF+MTTR)、MTTR/MTBF=(1−α)/α
稼働率はα=MTBF/(MTBF+MTTR)で表され、変形するとMTTR/MTBF=(1−α)/αとなる。この値は稼働率だけで決まるので、稼働率が等しければMTTRとMTBFの比も必ず等しくなる。MTBFやMTTRの個々の値は一意に定まらない。
出典・参考
公式シラバスの6 サービスマネジメント > 2. サービスマネジメントシステムの計画及び運用 > (18) サービス可用性管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。