SLA(サービスレベル合意書)とは?えすえるえー
SLA(サービスレベル合意書)とは、サービス提供者と顧客の間で交わす、サービスの範囲・提供時間帯・サービスレベル目標・測定方法・報告方法・未達時の取扱いを定めた合意文書である。JIS Q 20000-1はSLAにサービスレベル目標だけでなく作業負荷の限度と例外を含めることを求めており、この二つが抜けると想定を超える負荷でも未達の責任を負う。合意して終わりではなく、あらかじめ決めた間隔で監視・レビュー・報告し、未達なら改善の機会を特定するところまでが一組である。
最終更新:2026-10-06
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「安定稼働でお願いします」という文言で発注していた時代は、遅い・止まったの評価が双方の主観になり、増強投資の必要性も説明できなかった。測定できる数値で約束を書けば、運用の費用と品質を顧客と同じ土俵で議論できる——SLAはそのための道具である。運用の仕事が評価されにくいのは、成果が数値で見えないからでもあり、SLAはその可視化の入口でもある。
具体例
AWSはAmazon EC2のSLAで月間稼働率99.99%を掲げ、下回った場合は利用料の一部をサービスクレジットとして返す。クラウドのSLAの枠組みと用語(クラウドサービスレベル目標、障害通知ポリシー、救済措置など)はJIS X 9501-1が定めている。
試験での引っ掛け
相手によって呼称が変わり、顧客とはSLA、社内他部門とはOLA、外部供給者とは契約(UC)である。目標は測定可能で顧客が理解できる表現にすること、技術用語の羅列にしないことも問われる。稼働率99.9%は月あたり約43分の停止に相当し、桁を一つ上げると要求も費用も跳ね上がる。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問6(IPA)
サービスマネジメントシステムにおけるサービス継続及び可用性管理プロセスで行う活動はどれか。
正解:サービス全体の可用性などの要求事項に対して、事業計画、サービスの要求事項、SLA及びリスクを考慮して、顧客及び利害関係者と合意する。
要点:可用性・継続性の要求事項を関係者と合意し計画・維持する
サービス継続及び可用性管理では、事業計画やサービス要求事項、SLA、リスクを踏まえて、可用性や継続性の要求事項を顧客・利害関係者と合意し、それを満たす計画を立てて維持・試験する。合意した水準を実現するための計画立案と検証がこのプロセスの中心である。
出典:令和元年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問4(IPA)
JIS Q 20000-2:2013(サービスマネジメントシステムの適用の手引)によれば、サービスレベル合意書(SLA)の作成指針のうち、最も適切なものはどれか…
正解:ある顧客に対して複数のサービスを提供する際に、一つのSLAで複数のサービスに対処してもよい。
要点:一つのSLAで複数サービスを扱ってもよい
SLAは必ずしもサービス単位で1本作る必要はなく、同じ顧客に複数のサービスを提供する場合は、一つのSLAで複数サービスを扱うこともできる。SLAには顧客側の責任も明記し、目標は顧客の視点で意味があるものに絞る。カタログに載っている情報は参照でよく、すべて転記する必要はない。
出典:令和7年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問3(IPA)
JIS Q 20000-2:2023(サービスマネジメントシステムの適用の手引)によれば、SLAに関する説明のうち、最も適切なものはどれか。
正解:単一のSLAが、複数のサービス又は複数の顧客を対象とすることがある。
要点:SLAは複数サービス・複数顧客を1つで対象にしてよい合意文書
SLAはサービス提供者と顧客の合意文書であり、対象範囲は柔軟に設計できる。1つのSLAで複数のサービスを扱ったり、同一内容のサービスを受ける複数の顧客をまとめて対象にしたりすることは実務上よくある形態で、手引でも認められている。SLAは顧客側の責任(例:問合せ窓口の設置、必要な情報提供)も併せて規定し、目標は顧客にとっての価値の観点で必要十分な数に絞るのが望ましい。
出典・参考
公式シラバスの2 サービスマネジメントシステムの計画及び運用 > 2-5 関係及び合意に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。