TCPとは?てぃーしーぴー
TCPは、トランスポート層でコネクションを確立し、確認応答と再送・順序制御・フロー制御・輻輳制御によって信頼性のあるデータ転送を行うプロトコル。開始時は3ウェイハンドシェイク(SYN→SYN+ACK→ACK)で接続し、ポート番号で相手のアプリケーションを識別する。連続して送れる量はウィンドウサイズで決まり、スループットの上限はウィンドウサイズ÷RTTで見積もる。
最終更新:2026-10-07
この語が出る過去問を解く →背景
下位のIPはパケットを届ける努力をするだけで、途中の輻輳による廃棄・順序の入れ替わり・重複を防がない。これをアプリケーションごとに個別実装すると同じ仕組みを何度も作ることになるため、信頼性の面倒をトランスポート層にまとめたのがTCPである。ヘッダ20バイトと確認応答待ちのぶん遅延は増えるが、欠落や順序の乱れを上位から見えなくする。午前I(科目A-1)ではUDPとの使い分けとウィンドウ計算が定番の切り口になる。
具体例
メールを送るSMTP、受け取るIMAP、遠隔操作のSSHは、いずれもTCPの上で動く。1バイトの欠落も許されない用途では、欠けを見つけて送り直す層を誰かが持たねばならないからである。逆にNTPの時刻同期やDNSの問合せはUDPを使い、失われたら上位でやり直せばよいと割り切っている。
試験での引っ掛け
TCPは通信路で誤りが起きないようにするのではなく、起きた誤りを検出して送り直すだけで、その代償として遅延が増える。確立は3ウェイ・切断は原則4ウェイという回数の非対称も狙われる。フロー制御は受信側の処理能力に合わせる仕組み、輻輳制御は網の混雑に対処する仕組みで、合わせる相手が違う。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:令和元年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問11(IPA)
TCP/IPネットワークのフォワードプロキシに関する説明のうち、最も適切なものはどれか。
正解:Webブラウザの代理として、Webサーバに対するリクエストを送信する。
要点:フォワードプロキシはブラウザの代理で外部へ要求を出す
フォワードプロキシは、内部の利用者のWebブラウザに代わって外部のWebサーバへリクエストを送信し、その応答を返す中継サーバである。アクセス制御やキャッシュ、ログ取得の役割を担う。これに対しリバースプロキシは、Webサーバ側に置かれてブラウザからのリクエストにサーバの代理として応答する。
出典:令和2年度 10月試験 高度試験 午前Ⅰ 問11(IPA)
TCP, UDPのポート番号を識別し、プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスとの対応関係を管理することによって、プライベートIPアドレスを使用するLA…
正解:NAPT
要点:NAPTはIPとポートを組で変換し1つのグローバルIPを共有する
NAPT(IPマスカレード)は、プライベートIPアドレスとポート番号の組を、1つのグローバルIPアドレスと重複しないポート番号の組に変換して対応表で管理する仕組みである。ポート番号で通信を区別するため、LAN内の複数端末が1つのグローバルアドレスを共有してインターネットへアクセスできる。IPアドレスだけを1対1で変換するNATとの違いはここにある。
出典:令和3年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問10(IPA)
TCP/IPネットワークにおけるARPの説明として、適切なものはどれか。
正解:IPアドレスからMACアドレスを得るプロトコルである。
要点:ARPはIPアドレスからMACアドレスを解決する
ARP(Address Resolution Protocol)は、通信相手のIPアドレスから対応するMACアドレスを求めるプロトコルである。同一リンク内にブロードキャストで問い合わせ、該当ホストがユニキャストで自分のMACアドレスを返す。結果はARPキャッシュに一定時間保持される。
出典:令和4年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問10(IPA)解説で登場
UDPを使用しているものはどれか。
正解:NTP
要点:NTPは軽量さを優先してUDPを使う代表的なプロトコル
UDPはコネクションを確立せず再送制御も行わない代わりに、遅延やオーバヘッドが小さいトランスポート層プロトコルである。時刻同期を行うNTPは、短いメッセージを素早くやり取りすることが重要で再送の必要が薄いため、UDPを利用する。ファイル転送やメール受信、遠隔操作のように確実な到達が求められるものはTCPを使う。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。