インシデント管理とは?いんしでんとかんり
インシデント管理とは、サービスの中断や品質低下が起きたとき、合意された目標時間内にできるだけ早く通常のサービスを復旧させることを目的とするプロセス。記録・分類・優先順位付け(影響度と緊急度で決める)・エスカレーション・解決・終了という流れで進み、原因の究明よりも復旧の速さを優先する。
最終更新:2026-10-07
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障害対応の場では、原因を突き止めたい技術者の関心と、業務を早く再開したい利用部門の要求がぶつかる。この対立を「まず復旧、原因は別プロセスで」と役割を分けて調停したのがITILの考え方で、インシデント管理と問題管理が別のプロセスとして立てられている。午前I(科目A-1)ではサービスマネジメントが専門でない受験者にも出るため、この役割分担がそのまま設問になる。
具体例
恒久対策が未了でも、回避策(ワークアラウンド)で業務を再開できればインシデント管理としては目的を達成している。優先順位は「役員が申告したから高い」ではなく、影響を受ける業務の範囲と緊急度の組合せで機械的に決める。ServiceNowやJira Service Managementはこの流れをツール化している。
試験での引っ掛け
問題管理は根本原因を特定して再発を防ぐプロセスで、「早期復旧=インシデント管理」「根本原因=問題管理」の対比が最頻出。またエスカレーションには、上位者へ判断を上げる階層的エスカレーションと、より専門的な担当へ渡す機能的エスカレーションがあり、単なる「上司に報告」ではない。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問21(IPA)解説で登場
ITサービスマネジメントにおける問題管理プロセスの活動はどれか。
正解:根本原因の特定
要点:インシデント管理は早期復旧、問題管理は根本原因と再発防止
問題管理は、インシデントの背後にある根本原因を突き止めて再発を防ぐプロセスである。インシデント管理が復旧の速さを重視するのに対し、問題管理は原因の究明と恒久的な解決策の立案を担う。サービス要求や変更、リリースはそれぞれ別のプロセスの活動である。
出典:令和元年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問20(IPA)解説で登場
ITサービスマネジメントの活動のうち、インシデント及びサービス要求管理として行うものはどれか。
正解:利用者からの障害報告を受けて、既知の誤りに該当するかどうかを照合する。
要点:インシデント管理の目的はサービスの早期回復
インシデント及びサービス要求管理は、サービスの中断や品質低下(インシデント)を可能な限り早く回復させることを目的とするプロセスである。利用者からの障害報告を受け付け、既知の誤り(既知のエラー)に該当しないかを照合して、登録済みの回避策を適用するのはこのプロセスの活動に当たる。
出典:平成31年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問20(IPA)解説で登場
ITサービスマネジメントにおける問題管理プロセスにおいて実施することはどれか。
正解:インシデントの発生後に未知の根本原因を特定し、恒久的な解決策を策定する。
要点:問題管理は根本原因を特定し恒久対策を打つプロセス
問題管理は、インシデントの背後にある未知の根本原因を突き止め、再発を防ぐ恒久的な解決策を策定するプロセスである。目の前のサービスを一刻も早く回復させるインシデント管理とは目的が異なり、時間をかけてでも原因を解明する点に主眼がある。特定された原因は既知のエラーとして記録され、変更管理へ引き継がれる。
出典:令和4年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問20(IPA)解説で登場
サービスマネジメントにおける問題管理の目的はどれか。
正解:インシデントの未知の根本原因を特定し、インシデントの発生又は再発を防ぐ。
要点:問題管理は根本原因を突き止めて再発を防ぐ
問題管理の目的は、インシデントの背後にある未知の根本原因を特定し、恒久的な対策によってインシデントの発生や再発を防ぐことである。目の前のインシデントを早く復旧させることを目的とするインシデント管理とは、狙いが異なる。
出典・参考
公式シラバスの6 サービスマネジメント > 2. サービスマネジメントシステムの計画及び運用 > (15) インシデント管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。