構成管理とは?こうせいかんり
構成管理とは、構成品目(CI)を識別し、記録し、制御し、追跡し、検証して、サービスに関連する構成情報を管理するプロセスである。記録するのは一意の識別情報・CIの種類・記述・状態に加えて他のCIとの関係で、この関係こそが変更の影響範囲の把握、インシデントの切り分け、ライセンス管理の土台になる。記録と実物を突き合わせて正確性を確かめる検証・監査も活動に含まれる。
最終更新:2026-10-06
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台帳が部門ごとのExcelに散っていた時代は、あるサーバを止めるとどの業務が止まるかが担当者の記憶頼みで、退職や異動のたびに把握が失われた。属性だけでなく関係を記録して機械的にたどれるようにすれば、影響範囲の確認が人の記憶から切り離せる。記録は放置すると必ず実態とずれるため、検証を活動として組み込んだことも設計上の要点である。
具体例
ServiceNowのCMDBやDevice42のような実在のツールは、サーバ・OS・ミドルウェア・回線・保守契約をCIとして登録し、依存関係のグラフで「このサーバが止まると止まるサービス」を画面上でたどれるようにしている。
試験での引っ掛け
購買や償却を扱う固定資産管理と目的が違い、構成管理が見るのは資産価値ではなく関係と状態である。CIには機器だけでなく文書・SLA・ライセンスも含まれる。記録した時点で終わりではなく、検証と監査までが主活動に入る点も落としやすい。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問1(IPA)解説で登場
ITIL 2011 editionで定義されるサービスのライフサイクルにおける、サービストランジション段階に対応する説明はどれか。
正解:顧客及び利害関係者の満足度を改善するために、サービス要件に規定された要件と制約に沿って、サービスを利用できるようにする。
要点:サービストランジションは設計したサービスを稼働へ移す段階
サービストランジションは、サービスデザインで作り上げた新規または変更されたサービスを、要件と制約を満たしたまま稼働環境へ移行し、実際に利用できる状態にする段階である。変更管理、構成管理、リリース及び展開管理、サービス資産管理などがこの段階に属する。設計そのものはサービスデザイン、運用改善は継続的サービス改善が担う。
出典:平成29年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問10(IPA)解説で登場
サービスマネジメントシステムの関係プロセスで実施する内容はどれか。
正解:各供給者について、サービス提供者は、供給者との関係、契約及び供給者のパフォーマンスの管理に責任をもつ個人を指名する。
要点:関係プロセスは事業関係管理と供給者管理から成る
サービスマネジメントシステムの関係プロセスは、事業関係管理と供給者管理から成る。供給者管理では、供給者ごとに関係・契約・パフォーマンスの管理に責任をもつ担当者を指名することが求められる。構成管理、サービス要求の実現、予算・会計はいずれも別の区分のプロセスである。
出典:平成30年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(IPA)
ITIL 2011 editionによれば、“サービス資産管理および構成管理”のプロセスにおける、構成コントロールが適切に行われないことによって発生する事象とし…
正解:ライセンス契約数を超えて行われる、ソフトウェアの利用
要点:構成コントロールの不備はライセンス超過利用を招く
構成コントロールは、構成品目の追加・変更・除去が記録と承認を伴って行われることを確実にする活動である。これが機能しないと、実際の保有・利用状況とCMDBの記録が食い違い、ライセンス数を超えた利用が起きても検知できない。稼働環境への不正な展開や不具合を含むリリースの流出は、リリース及び展開管理や変更管理の統制不備によるものである。
出典:令和元年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(IPA)
JIS Q 20000-2:2013(サービスマネジメントシステムの適用の手引)によれば、構成管理プロセスの活動として、適切なものはどれか。
正解:構成品目の特定、管理、記録、追跡、報告及び検証、並びにCMDBでのCI情報の管理
要点:構成管理はCIを特定しCMDBで正確に維持する
構成管理は、サービス提供に必要な構成品目(CI)を特定し、その属性とCI間の関係をCMDBに記録して、管理・追跡・報告・検証を行うプロセスである。CIの現状を正確に把握できる状態を保つことが目的で、変更の承認や配付の実行そのものは他プロセスが担う。
出典:令和3年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問7(IPA)
ITIL 2011 editionによれば、“サービス資産管理および構成管理”のプロセスにおける、構成コントロールが適切に行われないことによって発生する事象とし…
正解:ライセンス契約数を超えて行われる、ソフトウェアの利用
要点:構成コントロールの不備は、CMDBと実態の乖離=ライセンス超過として現れる
構成コントロールは、構成アイテムの追加・変更・削除を管理し、CMDBの記録を実態と一致させる活動である。これが機能しないとソフトウェアの導入実績とライセンス保有数の突合ができず、契約数を超えた利用に気づけない。一方、未許可の展開や不良リリースの展開は、リリース管理および展開管理・変更管理の統制不備が原因である。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの6 サービスマネジメント > 2. サービスマネジメントシステムの計画及び運用 > (5) 構成管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。