クリティカルパスとは?くりてぃかるぱす
クリティカルパスとは、開始から終了までの経路のうち所要期間が最も長い経路。この経路上の作業には余裕(フロート)がなく、1日遅れればプロジェクト全体が1日遅れるため、要員と監視を重点的に配分する対象になる。アローダイアグラムで各経路の合計日数を求め、最大のものを選んで特定する。
最終更新:2026-10-07
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工程が並行に走るプロジェクトでは、どの作業も等しく重要に見えてしまい、遅れの影響が読めないまま全部を追いかけることになる。作業間の依存関係を経路として表し、全体の期間を実際に決めている一本を取り出せば、管理の力をそこへ集中できる。CPM(Critical Path Method)はこの発想を体系化したもので、日程短縮の判断も「クリティカルパス上を縮めなければ全体は縮まない」という基準に置き換わる。
具体例
日程を短縮する技法として、資源を追加投入して作業期間を縮めるクラッシング(費用は増える)と、本来は順に行う工程を一部重ねて並行実施するファストトラッキング(手戻りリスクが増える)がある。Microsoft ProjectやRedmineはこの経路を自動計算して表示する。
試験での引っ掛け
クリティカルパス以外の作業をいくら縮めても全体は縮まらない。短縮の結果、別の経路が最長になってクリティカルパスが移ることもある。リードは後続作業を前倒しして重ねること、ラグは後続作業を意図的に遅らせることで、方向が逆である点も定番の出題。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問18(IPA)解説で登場
図のアローダイアグラムから読み取ったことのうち,適切なものはどれか。ここで,プロジェクトの開始日は0日目とする。
正解:作業Eの余裕日数は30日である。
要点:余裕日数=最遅開始日−最早開始日、0ならクリティカルパス
まず前進計算で各結合点の最早日を求める。ノード1はAの5日とB(10日)+ダミーの合流待ちで10日目、ノード3は10+C20=30日目、E・Fの合流点(ノード5)は10+10=20日目、ノード4は30+G20=50日目、全体はH10を加えて60日である。クリティカルパスはB→ダミー→C→G→Hで、後進計算するとノード4の最遅日も50日目、ダミーで結ばれるノード5の最遅日も50日目になる。作業Eは最早開始10日目に対し、最遅開始は50−10=40日目なので、余裕日数は40−10=30日となる。
出典:令和元年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問19(IPA)解説で登場
アローダイアグラムで表される作業A〜Hを見直したところ、作業Dだけが短縮可能であり、その所要日数は6日に短縮できることが分かった。作業全体の所要日数は何日短縮で…
正解:3
要点:短縮はクリティカルパスが入れ替わる時点で頭打ちになる
見直し前のクリティカルパスはA→C→D→E→(ダミー)→Hで、5+5+10+5+0+6=31日である。作業Dを10日から6日に短縮すると、この経路は27日になるが、A→C→F→Hの経路が5+5+12+6=28日となるため、全体の所要日数は28日にとどまる。したがって31-28=3日の短縮となる。
出典:平成31年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問19(IPA)解説で登場
図のアローダイアグラムから読み取れることとして、適切なものはどれか。ここで、プロジェクトの開始日を1日目とする。
正解:作業Eの総余裕時間は30日である。
要点:総余裕時間=最遅終了時刻-最早終了時刻で求める
Bの10日がダミー作業を通じてAの終点に合流するため、C・D・Eの最早開始は10日経過後となる。最長経路はB(10)→C(20)→G(20)→H(10)=60日で、これがクリティカルパスである。作業Eは最早開始10日・所要10日で最早終了20日だが、最遅終了は最終合流点の50日なので、総余裕時間は50-20=30日となる。
出典:令和3年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問19(IPA)解説で登場
プロジェクトのスケジュールを短縮したい。当初の計画は図1のとおりである。作業Eを作業E1、E2、E3に分けて、図2のとおりに計画を変更すると、スケジュールは全体…
正解:1
要点:短縮効果は全体のクリティカルパスで決まる
図1の最長経路はA→B→E→H→I(5+8+9+4+2)で28日となる。図2ではEを3つに分け、E1の後にダミー作業でE2の完了を待つ形になるため、分割部分の終了はB完了の13日目からE2の4日を経た17日目、そこにE3の2日を加えて19日目となり、そこからH・Iで25日。もう一方のA→B→D→G→終点は5+8+7+7=27日で、全体は27日になる。よって28−27=1日短縮できる。
出典:令和4年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問19(IPA)解説で登場
ソフトウェア開発プロジェクトにおいて、表の全ての作業を完了させるために必要な期間は最短で何日間か。
正解:100
要点:全体の最短期間は最長経路であるクリティカルパスで決まる
最長の経路(クリティカルパス)を求めればよい。要件定義30→設計20→製造25→テスト15→利用者教育10の経路は合計100日である。もう一方の要件定義30→設計20→利用者マニュアル作成20→利用者教育10の経路は80日で、こちらは20日の余裕がある。したがって全体の最短期間は100日となる。
出典・参考
公式シラバスの7 システム戦略 > 1. システム化計画 > (3) システム化計画の立案における検討項目に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。