無線LANの暗号化(WPA2・WPA3)とは?むせんらんのあんごうか
無線LANの暗号化(WPA2・WPA3)とは、電波は届く範囲にいる誰でも受信できるため、無線LANでは通信の暗号化と接続端末の認証を規格で定めている。WPA2はIEEE 802.11iに基づき、AESを用いるCCMPで暗号化する。WPA3は鍵交換をSAEに改め、弱いパスフレーズに対するオフラインの総当たりへの耐性を高めた。運用形態は2つで、事前共有鍵(Pre-Shared Key)を全端末で共有するパーソナルモードと、IEEE 802.1XとRADIUSサーバで利用者ごとに認証するエンタープライズモードがある。
最終更新:2026-10-07
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午前Iは全区分共通の30問で、ネットワークとセキュリティから毎回数問が出る。専門が設計でも運用でも監査でも避けて通れない一方、問われるのは規格の内部仕様ではない。争点になるのは、その機能が何を防ぎ、何は防がないかである。家庭用ルータの機能名(WPA・WPS・IPマスカレード・PPPoE)を並べて効果を対応づけさせる設問や、WPA2-PSKの動作を1文で説明させる設問がその形で、機能と効果の対応表を持っていれば1分で片づく。
具体例
平成29年度春期の午前I問15は、WPA2-PSKの機能を「アクセスポイントに設定されているのと同じSSIDとパスワード(Pre-Shared Key)が設定されている端末だけに接続を許可する」と説明した。認証サーバを立てずに済むため家庭や小規模オフィスで使われる形態である。裏返すと、企業で退職者の権限を個別に無効化したい場合、鍵を全員で共有するこの形態では足りず、利用者ごとに認証するエンタープライズモードへ移る必要がある、という判断につながる。
試験での引っ掛け
第1に、機能と効果の取り違えが定番である。令和4年度秋期 午前I問15では「WPA機能による、不正なWebサイトへの接続に対する防止効果」が誤答に置かれた。WPAが守るのは無線区間の暗号化と接続端末の認証であって、接続先サイトの正当性ではない。同じ設問では、WPS(無線LANの接続設定を簡単にする機能)にマルウェア感染の防止効果を持たせる誤答、PPPoE(接続を確立するプロトコル)に盗聴防止の効果を持たせる誤答も並び、正解はIPマスカレードによる侵入防止だった。第2に、SSIDは接続先を識別する名前であり、暗号鍵でも利用者ごとの権限識別子でもない。平成29年度春期問15では、SSIDを共通鍵とする記述と、利用者ごとにSSIDを付与する記述の両方が誤答である。同じ設問で「IEEE 802.11acに準拠している端末だけに接続を許可する」も誤答で、接続可否は通信規格の準拠ではなく暗号方式と鍵で決まる。第3に、無線LANの媒体アクセス制御はCSMA/CAで、RTS/CTSによるネゴシエーションとACKによる受信確認を使う。有線イーサネットのCSMA/CD(キャリア検知と衝突検知による再送)と入れ替えた選択肢が、平成29年度春期問10と令和元年度秋期問10で繰り返し出ている。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問15(IPA)
無線LAN環境におけるWPA2-PSKの機能はどれか。
正解:アクセスポイントに設定されているのと同じSSIDとパスワード(Pre-Shared Key)が設定されている端末だけに接続を許可する。
要点:WPA2-PSKは事前共有鍵を知る端末だけを接続させる方式
WPA2-PSKは、あらかじめアクセスポイントと端末で同じ事前共有鍵(パスフレーズ)を設定しておき、それを知っている端末だけに接続を許す方式である。認証サーバを使わずに済むため家庭や小規模オフィスで使われる。SSIDは接続先を識別する名前にすぎず、鍵や権限の識別子ではない。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 5. セキュリティ実装技術 > (1) セキュアプロトコルに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。