共通鍵暗号方式とは?きょうつうかぎあんごうほうしき
共通鍵暗号方式とは、暗号化と復号に同じ鍵を使う方式(対称鍵暗号)。処理が高速で大量のデータの暗号化に向くが、鍵を相手に安全に渡す手段が別に要る。通信相手ごとに異なる鍵が必要なため、n人が相互に通信するにはn(n−1)/2個の鍵を管理しなければならない。
最終更新:2026-10-07
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暗号の歴史は長く共通鍵方式しか無かったが、通信相手が増えるほど鍵の受渡しと保管が破綻するという運用上の限界を抱えていた。この鍵配送問題を解くために公開鍵暗号が生まれた一方、公開鍵方式は処理が重いため、共通鍵方式が置き換えられることはなかった。両者を組み合わせるハイブリッド暗号が実用の標準となっており、午前I(科目A-1)では鍵の個数と処理速度の対比で問われる。
具体例
AES(Advanced Encryption Standard)が現在の代表で、NISTが公募により選定した。DESやトリプルDESは旧世代の方式。TLS通信では、通信路の確立時に公開鍵暗号で共通鍵を安全に共有し、以降の本文の暗号化はAESが担う。
試験での引っ掛け
AESだけが共通鍵で、RSA・ElGamal・楕円曲線暗号は公開鍵方式——この4択は頻出。また鍵の個数の式を公開鍵方式の2n個と取り違えないこと。共通鍵はn(n−1)/2個で、人数の2乗に近い勢いで増える。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問15(IPA)
OpenPGPやS/MIMEにおいて用いられるハイブリッド暗号方式の特徴はどれか。
正解:公開鍵暗号方式と共通鍵暗号方式を組み合わせることによって鍵管理コストと処理性能の両立を図る。
要点:本文は共通鍵、鍵配送は公開鍵で行うのがハイブリッド
ハイブリッド暗号方式は、本文の暗号化には処理が高速な共通鍵暗号を使い、その共通鍵(セッション鍵)だけを受信者の公開鍵で暗号化して送る方式である。共通鍵の事前配送問題を公開鍵暗号で解決しつつ、公開鍵暗号の処理の重さを本文には持ち込まない。
出典:平成28年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問12(IPA)
暗号方式のうち,共通鍵暗号方式はどれか。
正解:AES
要点:AESだけが共通鍵、RSA・ElGamal・楕円曲線は公開鍵
共通鍵暗号方式は暗号化と復号に同じ鍵を使う方式で、AES(Advanced Encryption Standard)が代表例である。他の選択肢はいずれも公開鍵と秘密鍵の対を使う公開鍵暗号方式に分類される。AESはDESの後継として標準化されたブロック暗号である。
出典:平成29年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問13(IPA)
暗号方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:共通鍵暗号方式では、暗号化及び復号に同一の鍵を使用する。
要点:共通鍵は同じ鍵で暗号化・復号、公開鍵は鍵の対を使い分ける
共通鍵暗号方式は暗号化と復号で同一の鍵を使うため対称鍵暗号とも呼ばれる。鍵を通信相手と安全に共有する必要がある一方、公開鍵暗号より処理が高速である。AESが共通鍵、RSAが公開鍵であり、秘匿目的の公開鍵暗号では受信者の公開鍵で暗号化し秘密鍵で復号する。
出典:平成29年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問13(IPA)
暗号方式に関する説明のうち,適切なものはどれか。
正解:共通鍵暗号方式で相手ごとに秘密の通信をする場合,通信相手が多くなるに従って,鍵管理の手間が増える。
要点:共通鍵はn(n-1)/2個必要、鍵管理の負担が公開鍵方式の動機
共通鍵暗号方式では通信相手ごとに別の秘密鍵を用意する必要があるため、n人が互いに通信する場合はn(n-1)/2個の鍵が必要になる。相手が増えるほど鍵の生成・配送・保管の負担が急激に膨らむ。この鍵管理の負担を解消するのが公開鍵暗号方式である。
出典:令和2年度 10月試験 高度試験 午前Ⅰ 問14(IPA)
暗号方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:共通鍵暗号方式では、暗号化及び復号に同一の鍵を使用する。
要点:共通鍵暗号は暗号化と復号で同じ鍵、公開鍵暗号は別々の鍵を使う
共通鍵暗号方式は、暗号化と復号に同一の鍵を使う方式で、AESが代表例である。処理が高速な反面、通信相手ごとに鍵を安全に配送する必要がある。公開鍵暗号方式(RSAなど)は暗号化と復号で異なる鍵を使い、秘匿目的では公開鍵で暗号化し秘密鍵で復号する。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (8) 情報セキュリティに関する技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。