TLSとは?てぃーえるえす
TLS(Transport Layer Security)は、トランスポート層の上に1枚挟まって、通信の暗号化・サーバの身元確認・改ざん検知の3つをまとめて提供するプロトコル。上位のプロトコルを選ばず被せられるのが特徴で、HTTPに被せればHTTPS、メール受信に被せればIMAPS・POP3Sになる。
最終更新:2026-10-07
この語が出る過去問を解く →背景
Webもメールも当初は平文で流れており、経路の途中で盗み見ることも、相手になりすますことも容易だった。かといってアプリケーションごとに暗号化を作り込むと品質がばらつき、鍵の扱いを誤る。そこで「どのアプリからも同じように使える暗号の層」を1枚用意し、そこに証明書による相手確認と改ざん検知まで持たせた。SSLとして生まれ、改称と改版を重ねて現在はTLS 1.3が主流。
具体例
Google Chromeは、HTTPSでないページに「保護されていない通信」と表示する。サーバ証明書はLet's Encryptなどの認証局が発行し、ブラウザは証明書の連鎖をたどって相手が名乗りどおりのサーバかを確かめる。クライアント証明書も併用すれば、接続してきた利用者本人の確認までTLSの中で済ませられる。
試験での引っ掛け
どの階層で暗号化するかの並べ替えが定番。TLSはトランスポート層より上、IPsecはネットワーク層、L2TPやPPTPはデータリンク層に位置する。下の層ほど上位のプロトコルを意識せずまとめて守れる代わりに、機器側の対応が要る。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問12(IPA)
A社のWebサーバは,サーバ証明書を使ってTLS通信を行っている。PCからA社のWebサーバへのTLSを用いたアクセスにおいて,当該PCがサーバ証明書を入手した…
正解:サーバ証明書の正当性を,認証局の公開鍵を使って検証する。
要点:認証局の公開鍵はサーバ証明書の署名検証だけに使う
サーバ証明書には認証局のディジタル署名が付いている。PCは、あらかじめ信頼している認証局の公開鍵でこの署名を検証し、証明書が改ざんされていないことと正規の認証局が発行したものであることを確かめる。共通鍵の受渡しにはサーバの公開鍵を使うのであって、認証局の公開鍵は検証専用である。
出典:平成30年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問12(IPA)
インターネットに接続された利用者のPCから、DMZ上の公開Webサイトにアクセスし、利用者の個人情報を入力すると、その個人情報が内部ネットワークのデータベース(…
正解:PCとWebサーバ間の通信データを暗号化するとともに、利用者を認証することができるようになる。
要点:クライアント証明書によるTLSは通信暗号化+利用者認証
この構成でTLSが張られるのは、利用者のPCとDMZ上の公開Webサーバとの間である。内部のDBサーバとPCが直接TLS通信するわけではない。さらに利用者個人のディジタル証明書を用いるクライアント認証を行うことで、サーバ側が接続してきた利用者が本人であることを確認できるようになる。
出典:令和7年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問15(IPA)
VPNで使用されるプロトコルであるIPsec, L2TP, TLSの、OSI基本参照モデルにおける相対的な位置関係はどれか。図中、OSI基本参照モデルの上位層(…
正解:C(上からTLS, IPsec, L2TP)
要点:上位からTLS、IPsec、L2TPの順に階層が下がる
L2TPはデータリンク層(レイヤ2)のトンネリングプロトコル、IPsecはネットワーク層(レイヤ3)でIPパケットを保護するプロトコル、TLSはトランスポート層の上でアプリケーションデータを保護するプロトコルである。したがって上位から順にTLS、IPsec、L2TPの積層になる。
出典・参考
公式シラバスの1 基礎理論 > 4. 通信に関する理論 > (1) 伝送理論に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。