ISMSとは?あいえすえむえす
ISMS(Information Security Management System:情報セキュリティマネジメントシステム)は、情報セキュリティを個々の対策ではなく組織の仕組みとして回すための枠組み。JIS Q 27001が要求事項を定め、適用範囲の決定→リスクアセスメント→管理策の選択→運用→パフォーマンス評価→改善というPDCAを求める。
最終更新:2026-10-07
この語が出る過去問を解く →背景
対策を「製品を買う」で済ませていた時代は、担当者が替われば運用が途切れ、なぜその対策を選びどのリスクを受け入れたのかを誰も説明できなかった。取引先に安全性を示す手段も無い。そこで、決め方と記録の残し方を要求事項として明文化し、第三者が適合を審査できる形にしたのがISMSと、その適合性評価制度である。
具体例
国内の認定機関はJIPDECを母体とするISMS-ACで、その下の審査機関が現地審査を行って認証を出す。企業は適用範囲を定めて情報資産を洗い出し、JIS Q 27002が示す管理策から必要なものを選び、選ばなかった理由まで適用宣言書に記す。残った残留リスクは経営層が承認し、内部監査とマネジメントレビューで見直す。
試験での引っ掛け
管理策をすべて採用する必要はない。リスクに応じて選択・除外し、その理由を記録できることが要求であり、「全部やっているか」を問う問題ではない。また認証の取得自体は目的ではなく、継続的改善が回っていることが本質だという点が問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問14(IPA)解説で登場
経済産業省とIPAが策定した“サイバーセキュリティ経営ガイドライン(Ver1.1)”の説明はどれか。
正解:企業がIT活用を推進していく中で,サイバー攻撃から企業を守る観点で経営者が認識すべき3原則と,情報セキュリティ対策を実施する上での責任者となる担当幹部に,経営者が指示すべき事項をまとめたもの
要点:経営ガイドラインは3原則と重要10項目で経営者の関与を促す
サイバーセキュリティ経営ガイドラインは、経営者向けに、セキュリティを経営課題として認識するための3原則と、CISOなど対策の責任者に指示すべき重要10項目を示したものである。技術者向けの手引ではなく、経営層の関与を促すことに主眼がある。ISMS規格やCOBIT、サイバーセキュリティ基本法とは位置付けが異なる。
出典:令和3年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問13(IPA)
JIS Q 27000:2019(情報セキュリティマネジメントシステム-用語)において定義されている情報セキュリティの特性に関する説明のうち、否認防止の特性に関…
正解:ある利用者があるシステムを利用したという事実が証明可能である。
要点:否認防止は行為の事実を後から証明できる性質
否認防止(non-repudiation)は、ある事象や行為が確かに行われたことを後から否定できないよう、その事実を証明できる性質である。利用者がシステムを利用した事実をログやデジタル署名で立証できることがこれにあたる。
出典:令和4年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問21(IPA)
JIS Q 27001:2014(情報セキュリティマネジメントシステム-要求事項)に基づいてISMS内部監査を行った結果として判明した状況のうち、監査人が、指摘…
正解:リスクアセスメントを実施した後に、リスク受容基準を決めていた。
要点:リスク受容基準はアセスメントより先に定めておく
リスク受容基準は、どの程度のリスクなら受け入れるかを判断するものさしなので、リスクアセスメントを行う前に定めておかなければならない。アセスメントの後に基準を決めると、結果に合わせて基準を作ることになり、評価の客観性が損なわれる。これは要求事項からの逸脱であり、指摘事項として報告すべき状況である。
出典:令和7年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問14(IPA)
JIS Q 27000:2019(情報セキュリティマネジメントシステム-用語)における真正性及び信頼性に対する定義a〜dの組みのうち、適切なものはどれか。 〔定…
正解:真正性:b 信頼性:a
要点:真正性は主張どおり、信頼性は行動と結果の一貫性
JIS Q 27000では、真正性は「エンティティは、それが主張するとおりのものであるという特性」、信頼性は「意図する行動と結果とが一貫しているという特性」と定義されている。したがって真正性がb、信頼性がaの組合せが正しい。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 2. 情報セキュリティ管理 > (5) 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。