真正性とは?しんせいせい
真正性とは、エンティティ(利用者・プロセス・機器などの主体)が、それが主張するとおりのものであるという特性。JIS Q 27000が定める情報セキュリティの特性の一つで、なりすましを排除する側面を指す。デジタル署名、ディジタル証明書、多要素認証がこれを支える具体的な手段になる。
最終更新:2026-10-07
この語が出る過去問を解く →背景
機密性・完全性・可用性(CIA)だけでは、「中身が正しく、正しく届いた」ことは言えても「送り手が名乗ったとおりの相手か」が言えない。取引を電子化すると、対面の顔や押印に相当する裏づけが失われるため、その欠けた部分を独立した特性として立て直す必要があった。
具体例
TLSのサーバ証明書は接続先が名乗ったドメインの正当な持ち主であることを、マイナンバーカードの署名用電子証明書は電子申請の提出者が本人であることを、それぞれ第三者の認証局を介して裏づける。
試験での引っ掛け
令和7年度秋期の午前I(科目A-1)はJIS Q 27000:2019の定義文の組合せを問い、真正性の「主張するとおりのものであるという特性」と、信頼性の「意図する行動と結果とが一貫しているという特性」を入れ替える形で出題した。完全性(改ざんされていない)・否認防止(後から否定できない)とも別の特性である。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:令和2年度 10月試験 高度試験 午前Ⅰ 問13(IPA)解説で登場
送信者Aからの文書ファイルと、その文書ファイルのディジタル署名を受信者Bが受信したとき、受信者Bができることはどれか。ここで、受信者Bは送信者Aの署名検証鍵Xを…
正解:文書ファイルが改ざんされていないこと、及びディジタル署名が署名生成鍵Yによって生成されたことを確認できる。
要点:署名検証で分かるのは改ざんの有無と署名者の真正性
受信者Bは、受け取った文書ファイルからハッシュ値を計算し、署名検証鍵Xでディジタル署名を検証することで両者が一致するかを確かめられる。一致すれば文書が改ざんされていないこと(完全性)と、署名生成鍵Yを持つ送信者Aが署名したこと(真正性・否認防止)が確認できる。ハッシュ値の比較なので、どこがどう改ざんされたかまでは分からない。
出典:令和4年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問12(IPA)解説で登場
メッセージの送受信における署名鍵の使用に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:送信者が送信者の署名鍵を使ってメッセージに対する署名を作成し、メッセージに付加することによって、受信者が送信者による署名であることを確認できるようになる。
要点:署名鍵は本人性と改ざん検知のためで秘匿には使わない
デジタル署名では、署名者だけが持つ署名鍵(秘密鍵)でメッセージのハッシュ値を処理して署名を作り、メッセージに添えて送る。受信者は対応する検証鍵(公開鍵)で検証することで、送信者本人が作成したこと(真正性)と、内容が改ざんされていないことを確認できる。署名は内容を秘匿する仕組みではない点に注意が必要である。
出典:令和7年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問14(IPA)
JIS Q 27000:2019(情報セキュリティマネジメントシステム-用語)における真正性及び信頼性に対する定義a〜dの組みのうち、適切なものはどれか。 〔定…
正解:真正性:b 信頼性:a
要点:真正性は主張どおり、信頼性は行動と結果の一貫性
JIS Q 27000では、真正性は「エンティティは、それが主張するとおりのものであるという特性」、信頼性は「意図する行動と結果とが一貫しているという特性」と定義されている。したがって真正性がb、信頼性がaの組合せが正しい。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 1. 情報セキュリティ > (1) 情報セキュリティの目的と考え方に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。