M&Aとは?えむあんどえー
M&Aとは、企業の合併・買収によって、他社の事業や経営資源を取得する手法。自前で育てるより時間を買えるのが利点で、技術・人材・顧客基盤の獲得を狙う。ITストラテジストの領域では、成立後の統合(PMI:Post Merger Integration)において基幹システムを片寄せするか併存させるかを決める判断が中心論点になる。
最終更新:2026-10-06
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新規事業を自社の人員と技術で立ち上げると、市場が動くより時間がかかり、参入したときには機会が閉じていることがある。買えば時間は買えるが、買った瞬間に業務プロセスも情報システムも二重になり、見込んだ相乗効果は統合の手間で相殺されうる。M&Aが戦略の道具として機能するかどうかは買収そのものより統合の設計に左右されるため、システム統合方針が交渉段階から論点になる。
具体例
ニデック(日本電産)は買収した企業に自社の生産・購買の方式を展開することで成果を積み上げてきた。情報システムでは、片寄せ・併存・新規構築の3案を統合効果・移行リスク・期間で比較し、段階的な移行計画として稟議にかけるのが実務の形になる。
試験での引っ掛け
合併と買収を同一視しない。合併は法人格が一つに統合され、買収は株式や事業の取得なので対象企業が存続しうる。段階の取り違えも多く、デューデリジェンスは契約前の調査、PMIは成立後の統合作業。TOB(公開買付け)は買収の手段の一つであって、M&Aと並ぶ別概念ではない。
関連用語
出た過去問
出典:平成30年度 秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問6(IPA)
多角化戦略のうち、M&Aによる垂直統合に該当するものはどれか。
正解:製鉄メーカによる鉄鋼石採掘会社の買収・合併
要点:垂直統合は供給連鎖の上流・下流の事業を取り込むこと
垂直統合は、原材料の調達から製造・流通・販売に至る供給連鎖の上流または下流にある事業を自社に取り込むことをいう。製鉄メーカが原料である鉄鉱石の採掘会社を買収するのは上流への統合であり、原料の安定確保やコスト管理の強化を狙う典型例である。同じ段階の同業を統合するのは水平統合である。
出典:令和6年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問6(IPA)
アンゾフの成長マトリクスにおける多角化戦略に当てはまるものはどれか。
正解:技術開発,業務提携,M&Aなどによって,新たな製品を新たな市場に投入し,成長の機会を求める。
要点:多角化は新製品を新市場に投入する最もリスクの高い成長策
アンゾフの成長マトリクスは製品(既存/新規)と市場(既存/新規)の2軸で成長戦略を4分類する。多角化は新製品を新市場に投入する象限で、既存の資源だけでは足りないため技術開発、業務提携、M&Aなどで能力を獲得して臨むことが多く、4つの中で最もリスクが高い。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの8 経営戦略 > 1. 経営戦略手法 > (2) 全社戦略に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。