両利きの経営とは?りょうききのけいえい
両利きの経営とは、既存事業を磨き込む「知の深化」と、新しい領域を試す「知の探索」を、同じ会社の中で同時に成立させる経営の考え方。両者は求められる速さも失敗の許容度も違うため、同じ評価基準で回せば必ず深化が探索を押しのける。組織と評価制度を分けたうえで、経営が資源配分を裁定することで両立させる。
最終更新:2026-10-06
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業績の良い会社ほど、確実に稼げる既存事業へ資源を寄せるのが合理的な判断になる。それを続けると、環境が変わったときに手札が既存事業しか残らない(コンピテンシートラップ)。この「正しく判断しているのに衰退する」構造を、心構えではなく組織設計の問題として解こうとしたのが両利きの経営で、中期経営計画の骨格を説明する言葉として役員会でよく用いられる。
具体例
富士フイルムホールディングスは、写真フィルムで培った化学技術を医療・化粧品・材料へ広げ、既存事業を回しながら新領域を立ち上げた。ITストラテジストの立場では、既存の受託開発部門は原価率と納期で、新規事業部門は検証済み仮説の数と学習の速さで評価するというように、指標そのものを分けて設計することになる。
試験での引っ掛け
深化(exploitation)と探索(exploration)の取り違えに注意する。既存事業の磨き込みが深化、新領域の試行が探索で、コンピテンシートラップは深化に偏った状態を指し、探索のしすぎではない。両利きは「1つの部署で両方やること」でもなく、評価と意思決定の仕組みを分けたうえで経営が束ねることを指す。
関連用語
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。