不正競争防止法とは?ふせいきょうそうぼうしほう
不正競争防止法とは、営業秘密の不正な取得・使用・開示や、他社の商品表示に類似した表示の使用など、公正な競争を害する行為を規制する法律。特許のような登録手続を経なくても、秘密管理性・有用性・非公知性の3要件を満たす情報は営業秘密として保護される。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
特許は内容を公開する代わりに独占を与える制度なので、公開したくないノウハウや顧客リストは守れない。かといって無防備では、退職や取引を通じた持出しに歯止めがかからない。そこで「秘密として管理していること」を条件に、登録なしで保護を与える枠組みが用意された。裏返せば、社内で秘密として扱っていない情報は法的にも守られないため、管理の実態そのものが問われる法律である。
具体例
経済産業省が所管し、要件の考え方を示す「営業秘密管理指針」を公開している。実務では、顧客リストや製造ノウハウのファイルにアクセス権を設定し、社外秘の表示を付け、従業員や委託先と秘密保持契約を結ぶことで秘密管理性を担保する。
試験での引っ掛け
営業秘密として保護されるには、秘密管理性・有用性・非公知性の3要件をすべて満たす必要があり、1つでも欠ければ保護されない。特に社内の誰もが自由に見られる状態のファイルは、内容が重要でも秘密管理性を欠くと判断されうる点が問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問35(IPA)
不正競争防止法によって保護される対象として規定されているものはどれか。
正解:秘密として管理されている事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって,公然と知られていないもの
要点:営業秘密は秘密管理性・有用性・非公知性の3要件で保護される
不正競争防止法は営業秘密を保護する。営業秘密と認められるには、秘密として管理されていること(秘密管理性)、事業活動に有用な技術上・営業上の情報であること(有用性)、公然と知られていないこと(非公知性)の3要件をすべて満たす必要がある。
出典:平成29年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問34(IPA)
不正の利益を得る目的で,他社の商標名と類似したドメイン名を登録するなどの行為を規制する法律はどれか。
正解:不正競争防止法
要点:類似ドメイン名の不正取得は不正競争防止法で規制される
他人の商標などと類似したドメイン名を不正な利益を得る目的で取得・保有・使用する行為は、不正競争防止法が定める不正競争行為の一つとして規制されている。差止請求や損害賠償請求の対象となる。
出典:平成29年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問33(IPA)
不正競争防止法で保護されるものはどれか。
正解:秘密として管理している、事業活動用の非公開の顧客名簿
要点:営業秘密は秘密管理性・有用性・非公知性の三要件が必要
不正競争防止法は営業秘密を保護するが、そのためには秘密管理性・有用性・非公知性の三要件を満たす必要がある。秘密として管理された非公開の顧客名簿は事業活動に有用で公然と知られていないため、営業秘密として保護される。特許を受けた発明は特許法、公表された著作物は著作権法の領域である。
出典:平成30年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問35(IPA)
不正競争防止法で禁止されている行為はどれか。
正解:広く知られた他人の商品の表示に,自社の商品の表示を類似させ,他人の商品と誤認させて商品を販売する。
要点:周知の他社表示に似せて混同させる行為は不正競争
不正競争防止法は、広く知られた他人の商品等表示と類似の表示を用いて混同を生じさせる行為(周知表示混同惹起行為)を不正競争として禁止している。価格設定や再販価格の指示は主に独占禁止法の領域であり、表示が異なる同等機能の商品を売ること自体は不正競争に当たらない。
出典・参考
公式シラバスの2 企業と法務 > 1 知的財産権 > 不正競争防止法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。