守秘義務・秘密保持契約とは?しゅひぎむ・ひみつほじけいやく
守秘義務・秘密保持契約とは、業務を通じて知った秘密情報を外部に漏らさず、目的外にも使わない義務。雇用関係や法令から当然に生じる場合もあるが、対象範囲・利用目的・期間・終了時の返却や消去方法まで文書で確定させたものが秘密保持契約(NDA)で、委託や共同開発の交渉に入る前に取り交わす。
最終更新:2026-10-06
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情報は渡した瞬間に取り戻せず、漏れた後の損害額も立証しにくい。何が秘密かを事前に定義しないまま渡すと、相手から「もともと公知の情報だった」と主張されたときに争う手掛かりを失う。そこで、対象の特定・目的の限定・期間・違反時の措置を先に合意し、渡す前に線を引いておく実務が定着した。管理側の読者には、契約を結ぶこと自体より、対象情報の指定と終了時の消去確認まで回し切ることが問われる。
具体例
経済産業省の「秘密情報の保護ハンドブック」や、システム開発で参照される「情報システム・モデル取引・契約書」には、秘密保持条項の書き方と契約終了時の返却・消去の取り決めが示されている。委託先の作業者個人からも誓約書を取り、退職時に改めて内容を確認する運用が広く行われている。
試験での引っ掛け
NDAを結べば自動的に不正競争防止法の営業秘密として保護される、ではない。同法の保護を受けるには秘密管理性・有用性・非公知性の3要件を満たす必要がある。また守秘義務は契約終了後・退職後も一定期間続くよう定めるのが通常で、「在職中だけ」ではない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問38(IPA)
従業員の守秘義務について,"情報セキュリティ管理基準"に基づいて監査を行った。指摘事項に該当するものはどれか。
正解:雇用の終了をもって守秘義務が解消されることが,雇用契約に定められている。
要点:守秘義務は雇用終了後も存続させる定めが必要
守秘義務は、雇用が終わった後も一定期間または無期限で存続させることが求められる。退職と同時に義務が消えると、退職者が在職中に知り得た機密を自由に開示できてしまうため、そのような契約は指摘事項となる。
出典:令和4年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問49(IPA)
A社は、放送会社や運輸会社向けに広告制作ビジネスを展開している。A社は、人事業務の効率化を図るべく、人事業務の委託を検討することにした。A社が委託する業務(以下…
正解:B業務に従事する従業員が、攻撃者からの電子メールを複合機からのものと信じて本文中にあるURLをクリックし、攻撃者が用意したWebサイトにアクセスしてマルウェア感染する。その結果、A社の採用予定者の個人情報が漏えいする。
要点:公開された初期設定は複合機を装う偽メールに悪用される
複合機が送るメールの差出人・件名・本文・添付ファイル名が初期設定のまま固定で、その初期設定はベンダーのサイトで公開されている。つまり攻撃者は本物そっくりの偽メールを容易に作れる。従業員がそれを複合機からの通知と信じて本文中のURLを開けば、悪意あるサイトへ誘導されマルウェアに感染し、預かった個人情報の漏えいにつながる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。