マルウェアとは?まるうぇあ
マルウェアとは、利用者や組織に害を与える目的で作られたソフトウェアの総称で、ウイルス・ワーム・トロイの木馬・ランサムウェア・スパイウェア・ボットなどを含む上位概念である。感染経路はメールの添付ファイルやリンク、Webサイトの閲覧、USBメモリ、ソフトウェアの脆弱性など幅広い。検出は定義ファイルとの照合によるパターンマッチング法が基本だが、未知のものに備えて振る舞いから判定するビヘイビア法やヒューリスティック法が併用される。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
最初期の悪意あるプログラムは自己複製して他のファイルに寄生する「ウイルス」が中心で、対策も「ウイルス対策」の一語で足りていた。しかし自己増殖しないスパイウェア、身代金を要求するランサムウェア、外部から遠隔操作されるボットが広がると、ウイルスという語では実態を言い表せなくなった。そこで害意をもって作られたソフトウェア全体を指す総称としてマルウェアが使われるようになった。この試験では、種類ごとに取るべき初動と報告先が変わるため、区別して呼び分けられるかが問われる。
具体例
Windowsに標準搭載されているMicrosoft Defenderや、トレンドマイクロのウイルスバスターといった対策ソフトは、既知のマルウェアを定義ファイルとの照合で検出し、未知のものは挙動から判定する。利用部門側の役割は、全端末に導入されているか、定義ファイルが最新かを資産管理台帳と突き合わせて点検し、検知の通知が誰に届く設定になっているかを確かめることにある。
試験での引っ掛け
「ウイルス」はマルウェアの一分類にすぎず、単独では存在できず他のファイルに寄生して増える型を指す。単独で自己増殖して広がるワーム、有用なソフトを装って侵入するトロイの木馬とは別物で、試験はこの三つの弁別を繰り返し問う。日常会話では感染全般をウイルスと呼ぶため、インシデント報告書でも取り違えやすい。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問32(IPA)
記憶媒体を介して,企業で使用されているコンピュータにマルウェアを侵入させ,そのコンピュータの記憶内容を消去した者を処罰の対象とする法律はどれか。
正解:刑法
要点:マルウェアによる破壊行為は刑法で処罰される
マルウェアを侵入させてデータを消去する行為は、刑法の電子計算機損壊等業務妨害罪や電磁的記録毀棄などの規定で処罰の対象となる。不正アクセス禁止法はネットワーク経由で識別符号を悪用するなどしてアクセス制御を突破する行為を対象とするため、記憶媒体を直接使った今回の手口には当てはまらない。
出典:令和元年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問31(IPA)
企業において業務で使用されているコンピュータに、記憶媒体を介してマルウェアを侵入させ、そのコンピュータのデータを消去した者がいたとき、その者を処罰の対象とする法…
正解:刑法
要点:媒体経由のマルウェアによるデータ消去は刑法で処罰される
記憶媒体経由でマルウェアを侵入させてデータを消去する行為は、刑法の電子計算機損壊等業務妨害罪や電磁的記録不正作出・毀棄などの規定で処罰の対象となる。不正アクセス禁止法はネットワーク経由で他人の識別符号等を使ってアクセス制御を突破する行為を対象とするため、本問の事例には当たらない。
出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問12(IPA)解説で登場
ボットネットにおけるC&Cサーバの役割はどれか。
正解:侵入して乗っ取ったコンピュータに対して、他のコンピュータへの攻撃などの不正な操作をするよう、外部から命令を出したり応答を受け取ったりする。
要点:C&Cサーバはボットへ指令を出す攻撃者側の司令塔
ボットネットは、マルウェアに感染して外部から操られる多数の端末(ボット)で構成される。C&C(Command and Control)サーバは、その司令塔としてボットへ攻撃開始などの指令を送り、実行結果や窃取した情報を受け取る役割を担う。対策としては、C&Cサーバとの通信を出口対策で遮断・検知し、感染端末を早期に特定することが有効である。
出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問27(IPA)
ランサムウェアに分類されるものはどれか。
正解:感染したPCのファイルを暗号化し、ファイルの復号と引換えに金銭を要求するマルウェア
要点:ランサムウェアはファイルを人質に金銭を要求する
ランサムウェアは、感染したPCのファイルを勝手に暗号化したり端末をロックしたりして使えなくし、復旧と引換えに身代金(ransom)を要求するマルウェアである。金銭を支払っても復号される保証はないため、定期的なバックアップを取り、かつバックアップ媒体をネットワークから切り離して保管しておくことが最も確実な備えとなる。
出典:平成28年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問11(IPA)解説で登場
BYODの説明、及びその情報セキュリティリスクに関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:従業員が私的に保有する情報端末を業務に利用することであり、セキュリティ設定の不備に起因するウイルス感染などの情報セキュリティリスクが増大する。
要点:BYODは私物端末の業務利用で管理外ゆえのリスクが増える
BYOD(Bring Your Own Device)は、従業員が私物の情報端末を業務に使うことをいう。端末が組織の管理下にないため、OSの更新漏れや設定不備、私的利用によるマルウェア感染などが業務データに波及するリスクが増える。
出典・参考
公式シラバスの〔要求される技能〕 > 6部門の情報システム利用時の情報セキュリティの確保 > 6-1マルウェアからの保護 マルウェアのタイプ,及びマルウェアからの情報資産の保護の目的,に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。