ランサムウェアとは?らんさむうぇあ
ランサムウェアとは、端末やサーバ上のファイルを暗号化して業務を止め、復旧に必要な復号鍵と引き換えに金銭を要求するマルウェア。近年は暗号化の前にデータを窃取し「支払わなければ公開する」と迫る二重脅迫型が主流で、支払いを断っても情報漏えいの説明責任が残る。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
マルウェアはかつて破壊や情報窃取が中心で、攻撃者が現金を安全に受け取る手段が乏しかった。暗号資産の普及で追跡されにくい送金経路ができたことで、攻撃が金銭を稼ぐ「事業」として組み立てられるようになった。さらに攻撃基盤を貸し出すRaaSの形態が広がり、技術力のない者でも実行できる。管理側には、復旧手順とバックアップが実際に機能するか、報告経路が定まっているかが問われる。
具体例
IPAが毎年公表する「情報セキュリティ10大脅威」では、組織向けの上位にランサムウェア被害が並び続けている。対策の型はバックアップの3-2-1ルール(複製3つ・媒体2種類・1つはオフラインまたは遠隔)で、Amazon S3のオブジェクトロックのように書き換えを禁じるWORM機能を使えば、バックアップごと暗号化される事態を避けられる。
試験での引っ掛け
「払えば元に戻る」を前提に計画を立てない。鍵が渡らない例、渡っても完全には戻らない例があり、二重脅迫では支払っても窃取済みデータの公開リスクは消えない。バックアップを本番と同じネットワークに常時つないでいると一緒に暗号化されるため、「バックアップがある=安全」も誤り。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問27(IPA)
ランサムウェアに分類されるものはどれか。
正解:感染したPCのファイルを暗号化し、ファイルの復号と引換えに金銭を要求するマルウェア
要点:ランサムウェアはファイルを人質に金銭を要求する
ランサムウェアは、感染したPCのファイルを勝手に暗号化したり端末をロックしたりして使えなくし、復旧と引換えに身代金(ransom)を要求するマルウェアである。金銭を支払っても復号される保証はないため、定期的なバックアップを取り、かつバックアップ媒体をネットワークから切り離して保管しておくことが最も確実な備えとなる。
出典:平成30年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問15(IPA)解説で登場
マルウェアWanna Cryptor(WannaCry)に関する記述として,適切なものはどれか。
正解:SMBv1の脆弱性を悪用するなどして感染し,PC内のデータを暗号化してデータの復号のための金銭を要求したり,他のPCに感染を拡大したりする。
要点:WannaCryはSMBv1の脆弱性で拡散するランサムウェア
WannaCryはランサムウェアの一種で、端末内のファイルを暗号化して復号と引換えに金銭を要求する。特徴的なのは、Windowsのファイル共有プロトコルSMBv1の脆弱性を突いてネットワーク内の他端末へ自動的に感染を広げるワーム的な性質をもつ点である。このため、パッチ適用と不要なSMBv1の無効化が有効な対策となった。
出典:令和4年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問54(IPA)
A社は旅行商品を販売しており、業務の中で顧客情報を取り扱っている。A社が保有する顧客情報は、A社のファイルサーバ1台に保存されている。ファイルサーバは、顧客情報…
正解:週1回バックアップを取得する代わりに、毎日1回バックアップを取得して7世代分保存する。
要点:バックアップ間隔を短くすれば失われる期間が縮まる
問題としているのは、ランサムウェアで最新データが失われた際の損失が最大1週間分に及ぶ点である。取得間隔を毎日にして7世代分保存すれば、失われる更新情報は最大1日分に縮まり、復旧時点を選べる余地も広がる。整合性確認や装置の高速化、媒体の変更は取得間隔を変えないため、失われる期間は短縮されない。
出典・参考
公式シラバスの1 技術要素 > 1 情報セキュリティ > 脅威に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。