抜取検査とは?ぬきとりけんさ
抜取検査とは、ロットから一部だけを抜き取って調べ、その結果でロット全体の合格と不合格を決める検査方式。全数を見る場合に比べて費用と時間を大きく減らせ、破壊を伴う検査にも使える代わりに、良いロットを落とす生産者危険と、悪いロットを通す消費者危険が必ず残る。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
検査は品質を作り込む活動ではなく、後から選り分ける費用でしかない。しかも引張試験のように調べると製品そのものが壊れてしまう項目では、全数を見ること自体が不可能である。そこで、検査にかける費用と、不良が市場へ流れたときの損失をつり合わせて方式を選ぶという意思決定の枠組みが必要になった。抜取数と合格判定個数の組合せがこのつり合いを決め、その関係を描いたものがOC曲線である。
具体例
JIS Z 9015は、合格品質水準を指標として抜取数と合格判定個数の組合せを表で与える手順を定めており、購入部品の受入検査で広く使われている。安全に直結する最終確認は全数、破壊を伴う強度確認はロットごとの抜取、というように項目ごとに方式を使い分けるのが実務の形である。
試験での引っ掛け
全数検査より劣る方式という理解が誤りで、原理的に全数が不可能な場面もある。OC曲線の縦軸はそのロットが合格する確率であって不良率ではない。抜取数を増やすと曲線が急になり二つの危険がともに小さくなるという向きも、取り違えやすい。
関連用語
出た過去問
出典:令和3年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問20(IPA)
合格となるべきロットが、抜取検査で誤って不合格となる確率のことを何というか。
正解:生産者危険
要点:生産者危険は良いロットを誤って不合格にしてしまう確率
抜取検査では、標本の偶然のばらつきによって判定を誤ることがある。本来は合格とすべき良いロットを誤って不合格にしてしまう確率を生産者危険(第1種の誤り、α)といい、逆に不合格とすべきロットを誤って合格させてしまう確率を消費者危険(第2種の誤り、β)という。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。