SECIモデルとは?せきもでる
SECIモデルとは、野中郁次郎らが示した、暗黙知と形式知の相互変換によって組織の知識が創造されるとするモデル。共同化(暗黙知→暗黙知)、表出化(暗黙知→形式知)、連結化(形式知→形式知)、内面化(形式知→暗黙知)の4段階をらせん状に繰り返す。個人の勘や経験を組織の資産へ引き上げる過程を説明する枠組みで、ナレッジマネジメント投資の目的を語る土台になる。
最終更新:2026-10-06
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熟練者の勘や段取りは本人にも説明しにくい形で身体に蓄えられており、退職や異動とともに失われる。手順書だけを整備しても現場の判断力は再現できず、教育投資が成果に結び付かないという困りごとが長く続いた。SECIモデルは、暗黙知をどう言語化し、体系に組み込み、再び身体化させるかという循環を示すことで、知識を経営資源として扱う道筋を与えた。
具体例
トヨタ自動車の標準作業票は、この循環そのものといえる。熟練者に同行して段取りを体で覚え(共同化)、勘所を作業手順として書き起こし(表出化)、既存の作業標準や不具合データと統合して体系に組み込み(連結化)、現場で反復して身につける(内面化)。そこで生まれた改善提案が、また次の循環の暗黙知になる。
試験での引っ掛け
「形式知を実践で繰り返して体得し、暗黙知に戻す」段階は内面化、「暗黙知を言葉や図に表す」のが表出化で、この2つの取り違えが最頻出。連結化は形式知どうしの組合せであって、人から人へ体験を伝える共同化ではない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問14(IPA)
図は,SECIモデルの知識変換プロセスに基づき,製造現場において,熟練工の技能を若手技能者に伝承する例を示したものである。dに該当する活動はどれか。ここで,ア〜…
正解:若手技能者が,得られた知識を基に実際の作業を繰り返し経験することによって,知識を自分の技能として体得する。
要点:内面化は形式知を実践で繰り返し体得し暗黙知に変える段階
SECIモデルは共同化→表出化→連結化→内面化の順に知識が変換されていくとする。連結化の次に位置するdは内面化(Internalization)であり、形式知として整理された知識を実践の中で繰り返し使うことで、個人の暗黙知(体得した技能)へ落とし込む段階である。若手技能者が手順の知識をもとに実作業を繰り返して技能として身につける活動がこれに当たる。
出典:平成30年度 秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問14(IPA)
知識創造プロセス(SECIモデル)において、表出化に該当するものはどれか。
正解:顧客への対応の仕方を、顧客の業種別にマニュアル化する。
要点:表出化は暗黙知を言葉や図表で表し形式知に変える段階
SECIモデルの表出化(Externalization)は、個人が経験の中で身につけた暗黙知を、言葉や図表などで表現して形式知に変換する段階である。顧客対応の勘所を業種別のマニュアルとして書き起こす行為は、まさに暗黙知の言語化に当たる。
出典:令和3年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問13(IPA)
SECIモデルにおいて、新たに創造された知識を組織に広め、新たな暗黙知として習得するプロセスはどれか。
正解:内面化(Internalization)
要点:内面化は形式知を実践で体得し暗黙知に変える段階
SECIモデルは知識創造の過程を共同化・表出化・連結化・内面化の4段階で説明する。このうち内面化は、文書やマニュアルとして体系化された形式知を個人が実践を通じて身につけ、自らの暗黙知として体得する段階である。組織に広まった新しい知識が個人の技能として定着し、次の共同化につながる。
出典:令和4年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問13(IPA)
新たに創造された知識を組織に広め、新たな暗黙知として習得することを、SECIモデルでは、どれに分類するか。
正解:内面化(Internalization)
要点:内面化は組織に広まった形式知を実践で暗黙知として体得する段階
SECIモデルの4段階のうち、内面化は、共有・体系化された形式知を個人が実践や訓練を通じて自らの身体知・暗黙知として取り込む段階である。新たに創造された知識が組織の中に広まり、各人の技能として定着することで、次の共同化の土台となる知識創造のスパイラルが回る。
出典:令和5年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問13(IPA)
SECIモデルにおける、内面化の説明はどれか。
正解:新たに創造された知識を組織に広め、新たな暗黙知として習得すること
要点:内面化は形式知を実践で体得し暗黙知に変える段階
SECIモデルの内面化は、文書やマニュアルとして共有された形式知を、個人が実践や反復を通じて自分の技能として体得し、新たな暗黙知に変える段階である。組織に広まった知識が各人の身体知として定着することで、次の共同化につながる知識創造のスパイラルが回る。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの8 経営戦略 > 4. 経営管理システム > (1) 経営管理システムに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。