DFD(データフロー図)とは?でぃーえふでぃー
DFD(データフロー図)とは、業務やシステムを、データの流れという観点だけで表す図。図形要素はプロセス(処理)、データフロー(矢印)、データストア(蓄積)、源泉と吸収(外部実体)の4つに限られる。システム全体を1枚に描くコンテキストダイアグラムから始め、プロセスを段階的に詳細化していくことで、機能の分割単位と外部インタフェースを同時に固められる。
最終更新:2026-10-06
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構造化分析が生まれる前、業務ヒアリングの結果は文章で書かれ、どこでデータが生まれ、どこに溜まり、誰に渡るのかが読み取れなかった。記号を4つに絞って流れだけを描くと、システム化の境界と外部との授受が一目で分かる。要件定義では機能要件と情報の流れを押さえる道具として使われ、業務モデルの表記法として問われる。
具体例
トム・デマルコが『構造化分析とシステム仕様』で体系化し、記法にはデマルコ流とゲイン/サーソン流がある。受注業務なら、源泉「顧客」から「注文」が「受注処理」へ流れ、「受注ファイル」に蓄積されるまでを1枚で表し、既存システムからの移行範囲を線で切って示せる。
試験での引っ掛け
制御の流れ、処理の順序、条件分岐は表現しない。判断や繰返しの記号はDFDには無い。データの静的な構造を表すE-R図との役割の違いも問われる。DFDは流れ、E-R図は構造である。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問3(IPA)
DFDで用いられる図形要素を列記したものはどれか。
正解:源泉と吸収、データフロー、プロセス
要点:DFDは源泉と吸収・フロー・プロセス・ストアで表す
DFDはデータの流れに着目して業務やシステムを表す図で、外部の相手を表す源泉と吸収、データの流れを表すデータフロー、処理を表すプロセス、データの蓄積を表すデータストアの四つの図形要素で構成される。実体や関連はE-R図で用いる要素であり、DFDには現れない。
出典:平成28年度 秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問17(IPA)
エンタープライズアーキテクチャ(EA)における、ビジネスアーキテクチャの成果物である機能情報関連図(DFD)を説明したものはどれか。
正解:対象の業務機能に対して、情報の発生源と到達点、処理、保管、それらの間を流れる情報を、統一記述規則に基づいて表現したものである。
要点:機能情報関連図は業務における情報の流れを表す図
EAのビジネスアーキテクチャで作成する機能情報関連図(DFD)は、対象の業務機能について、情報の発生源と到達点、処理、保管、そしてそれらの間を流れる情報を、決められた記述規則に従って表した図である。業務の中で情報がどこで生まれ、どう処理され、どこへ流れるかを可視化することを目的とする。
出典:令和元年度 秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問1(IPA)
図は、階層化されたDFDにおける、あるレベルのDFDの一部である。プロセス1を子プロセスに分割して詳細化したDFDのうち、適切なものはどれか。ここで、プロセス1…
正解:イ(図参照):外部入力を1-1と1-2が1本ずつ受ける。1-1は外部へ1本出力するとともに1-3へ出力し、1-2は1-3へ出力。1-3は外部へ1本出力する(外部入力2本・外部出力2本)。
要点:DFDの詳細化は親子で入出力フローが一致する必要がある
DFDを階層的に詳細化するときは、親プロセスに出入りするデータフローが、子プロセスに分割した後のレベルでも過不足なく現れていなければならない(バランスの原則)。子プロセス同士の内部フローは新たに現れてよいが、外部やデータストアとの間のフローは親のものと本数・向き・接続先が一致する必要がある。この条件を満たしているのがイである。
出典:令和4年度 春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問7(IPA)
既存システムを基に、新システムのモデル化を行う場合のDFD作成の手順として、適切なものはどれか。
正解:現物理モデル → 現論理モデル → 新論理モデル → 新物理モデル
要点:DFDは現物理→現論理→新論理→新物理の順に作る
既存システムを基にしたモデル化では、まず現行の実装や手作業の手順をそのまま写した現物理モデルを作り、実現手段に依存する要素を除いて本質的な機能だけを表す現論理モデルへ整理する。次に新たな要求を反映した新論理モデルを作り、最後に採用する技術や体制を織り込んだ新物理モデルへ落とし込む。
出典:令和5年度 春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問2(IPA)
図は、階層化されたDFDにおける、あるレベルのDFDの一部である。プロセス1を子プロセスに分割して詳細化したDFDのうち、適切なものはどれか。ここで、プロセス1…
正解:プロセス1-1に外部からの入力矢印が1本、プロセス1-2に外部からの入力矢印が1本入る。1-1から外部への出力矢印が1本と1-3への矢印が伸び、1-2から1-3へ矢印が伸び、1-3から外部への出力矢印が1本出る。
要点:DFDの詳細化では親子の入出力が一致し行き止まりを作らない
DFDを階層化するときは、親プロセスに出入りしていたデータフローが、詳細化した子のDFDでもそのまま過不足なく出入りしていなければならない(バランスの原則)。加えて、入力だけで出力がないプロセスや、入力なしに出力を生むプロセスを作ってはいけない。親のプロセス1には入力が2本、出力が2本(プロセス2へ・プロセス3へ)ある。二つの入力がそれぞれ別の子プロセスに入り、出力も2本(1-1から1本、1-3から1本)出る形だけが、これらの条件を満たしている。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。