テストケース(テストデータと予想結果)とは?てすとけーす
テストケース(テストデータと予想結果)とは、テストで与える入力(テストデータ)と、仕様どおりなら返るはずの出力(予想結果)を対にした一組。午前Ⅰで問われるのは中身の作り方ではなく必要な組数で、命令網羅・判定条件網羅といった網羅基準ごとに最小何組そろえれば足りるかを数えさせる。もう一つ、あらかじめ用意したテストデータを監査対象プログラムに処理させ、期待した結果が出るかを確かめる「テストデータ法」という監査技法の名前としても現れる。
最終更新:2026-10-07
この語が出る過去問を解く →背景
全区分共通の午前Ⅰ(令和8年度から科目A-1)は、テクノロジからストラテジまでを30問で薄く広く出す。専門がネットワークでもプロジェクト管理でも監査でも、開発技術とシステム監査の数問は避けて通れない。この区分でテストケースが顔を出すのはその両方で、テクノロジ側では流れ図を見て網羅基準を満たす最小組数を数える計算問題、マネジメント側では監査人が使う技法の名前を選ばせる問題になる。どちらも設計の巧拙ではなく「何組要るか」「誰の立場で使う道具か」を聞いており、数え方の型と技法名の対応表が入っていれば即答できる種類の設問である。
具体例
令和3年度春期午前Ⅰ問16では、分岐が3本・2本・3本の判定を縦に3段つないだ流れ図が示され、命令網羅で実施する場合の最小テストケース数が問われた。1回の実行で各段の枝を1本ずつ通るので、分岐数が最も多い段(3本)を消化できるだけの3組でよい。処理の総数3+2+3=8や、経路の総数3×2×3=18を答えにしないことがそのまま得点になる。
試験での引っ掛け
数え違いの型が3つ出ている。第1に、命令網羅の最小組数を処理(矩形)の個数と取り違える(上の問題の8)。第2に、全経路を1回ずつ通す経路網羅の数と取り違える(18)。命令網羅はすべての処理を1回以上通れば足り、経路をすべて通す必要はない。第3に、監査側では技法名の取り違えが問われる。令和7年度春期午前Ⅰ問21のウォークスルー法の設問では、「テストデータを監査対象プログラムで処理し、期待した結果が出力されるかどうかを確かめる」という選択肢が誤答として置かれており、これはテストデータ法の説明である。ウォークスルー法はデータの生成から入力・処理・出力・利活用までを追い、組み込まれたコントロールを確認する技法で、テストを走らせる話ではない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:令和3年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問16(IPA)
あるプログラムについて、流れ図で示される部分に関するテストを、命令網羅で実施する場合、最小のテストケース数は幾つか。ここで、各判定条件は流れ図に示された部分の先…
正解:3
要点:命令網羅の最小回数は分岐数が最大の段の本数
命令網羅は、すべての命令(処理)を少なくとも1回は実行するテストケースを用意する基準である。この流れ図は、分岐が3本・2本・3本の判定を縦に3段つないだ構造なので、1回の実行で各段の枝を1本ずつ通ることになる。したがって分岐数が最も多い段(3本)を消化できるだけの回数、すなわち3回で全ての処理を1回以上実行でき、これが最小のテストケース数となる。
出典:令和4年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問16(IPA)
次の流れ図において、判定条件網羅(分岐網羅)を満たす最少のテストケースの組みはどれか。
正解:(1) A=1, B=0 (2) A=1, B=1
要点:判定条件網羅は各判定の真と偽を1回ずつ通せばよい
判定条件網羅は、各判定について真と偽の両方の結果を少なくとも1回ずつ通せばよい。A=1,B=0では最初の判定が真となり、その結果C=1になるので2つ目の判定も真を通る。A=1,B=1では最初の判定が偽となりC=2になるため、2つ目の判定も偽を通る。この2件で両判定の真偽が網羅でき、これが最少である。
出典:令和7年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問22(IPA)解説で登場
システム監査における“監査手続”として、最も適切なものはどれか。
正解:監査項目について、十分かつ適切な証拠を入手するための手続
要点:監査手続は十分かつ適切な監査証拠を入手する手続
監査手続とは、監査人が監査項目について結論を導くために、十分かつ適切な監査証拠を入手する手続をいう。点検、インタビュー、ウォークスルー、テストデータ法などの具体的な技法の適用がこれに当たる。
出典・参考
公式シラバスの1 基礎理論 > 3. 情報に関する理論 > (9) AI(Artificial Intelligence:人工知能)に関する技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。