規模の経済と範囲の経済とは?きぼのけいざいとはんいのけいざい
規模の経済とは、生産量を増やすほど固定費が多数の製品に分散し、1個あたりの原価が下がる効果。範囲の経済とは、複数の事業や製品で設備・技術・ブランドを共用することで、それぞれ別に営むより総費用が小さくなる効果。前者は「同じ物をたくさん」、後者は「違う物を一緒に」で効く。
最終更新:2026-10-07
高度試験の午前Iを最短で暗記する →背景
どちらもコスト優位の源泉だが、効く条件が違うので混ぜると戦略を誤る。規模の経済は固定費の重い産業でしか効かず、需要が伸びなければ過剰設備が残る。範囲の経済は共用できる資源があって初めて成り立ち、無関係な事業を並べても総費用は下がらない——多角化してよいかを判断する軸になるのはこのためである。
具体例
半導体の前工程は1つの工場に兆円規模の投資が要るため、TSMCのように受注を集めて稼働率を上げた側が原価で優位に立つ(規模の経済)。富士フイルムが写真フィルムで培った薄膜と抗酸化の技術を化粧品や液晶用フィルムへ展開したのは範囲の経済にあたる。
試験での引っ掛け
午前I(科目A-1)は経験曲線と入れ替えて出す。規模の経済は「ある時点の生産量」で決まり、経験曲線は「これまでの累積生産量」で決まる別の概念である。範囲の経済をシナジーと言い換える場合もあるが、シナジーは売上の増加も含む広い語で、範囲の経済は費用側の効果だけを指す。
関連用語
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。