バランススコアカードとは?ばらんすすこあかーど
バランススコアカードとは、BSC(Balanced Scorecard)は、財務・顧客・内部ビジネスプロセス・学習と成長という4つの視点から戦略目標と達成度指標(KPI)を設定し、経営を管理する手法。4視点の目標を「学習と成長が内部プロセスを改善し、それが顧客価値を高め、財務成果に至る」という因果関係でつないだ図を戦略マップと呼ぶ。
最終更新:2026-10-07
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財務指標だけで経営を見ると、人材育成や研究開発のように成果が出るまで時間のかかる投資を削るほど短期の数字が良く見え、将来の稼ぐ力が削られる。過去の結果である財務指標に、将来の成果につながる先行指標を並べて『均衡(バランス)』させるために、ロバート・キャプランとデビッド・ノートンが1992年に提唱した。午前I(科目A-1)では、指標をどの視点に置くかの対応が問われる。
具体例
「資格取得者数」「研修受講率」は学習と成長の視点、「リードタイム短縮」「不良率低減」は内部ビジネスプロセスの視点、「顧客満足度」「解約率」は顧客の視点、「売上高成長率」「ROE」は財務の視点にあたる。ITの投資対効果を経営層へ説明する枠組みとしても使われる。
試験での引っ掛け
4視点の名称と、そこに置くべき指標の対応が定番の出題で、人材・組織能力・システム基盤は必ず「学習と成長」に入る。またBSCは指標を並べるだけの評価表ではなく、視点間の因果関係で戦略を語る道具である点が、単なるKPI一覧との違いになる。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問23(IPA)
ITベンダにおけるソリューションビジネスの推進で用いるバランススコアカードの、学習と成長のKPIの目標例はどれか。ここで、ソリューションとは“顧客の経営課題の達…
正解:情報戦略のコンサルティングサービスに重点を置くために、社内要員30名をITのプロフェッショナルとして育成する。
要点:人材育成の目標は学習と成長の視点のKPI
バランススコアカードの学習と成長の視点は、人材の育成や組織能力の向上といった将来の成果を生む基盤に関する指標を扱う。コンサルティングを担える技術者を社内で一定数育てるという目標は、人材面の能力構築そのものなのでこの視点に該当する。
出典:平成29年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問24(IPA)
IT投資に対する評価指標の設定に際し,バランススコアカードの手法を用いてKPIを設定する場合に,内部ビジネスプロセスの視点に立ったKPIの例はどれか。
正解:注文受付から製品出荷までの日数を3日短縮とする。
要点:BSCの4視点:財務・顧客・内部プロセス・学習と成長
バランススコアカードの内部ビジネスプロセスの視点は、業務プロセスそのものの効率や品質を測る。注文受付から出荷までの日数(リードタイム)の短縮は、社内の業務プロセスの改善度合いを示す指標なのでこの視点に当たる。営業利益率は財務、クレーム件数は顧客、研修受講率は学習と成長の視点である。
出典:平成30年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問24(IPA)
IT投資に対する評価指標の設定に際し、バランススコアカードの手法を用いてKPIを設定する場合に、内部ビジネスプロセスの視点に立ったKPIの例はどれか。
正解:注文受付から製品出荷までの日数を3日短縮とする。
要点:BSCの内部ビジネスプロセス視点は業務効率・リードタイム
バランススコアカードは、財務・顧客・内部ビジネスプロセス・学習と成長の4つの視点から業績評価指標を設定する手法である。内部ビジネスプロセスの視点は、顧客満足や財務成果を生み出すために社内の業務プロセスをどう改善するかを見るもので、リードタイム短縮は代表的な指標である。
出典:令和3年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問29(IPA)
バランススコアカードの四つの視点とは、財務、学習と成長、内部ビジネスプロセスと、もう一つはどれか。
正解:顧客
要点:BSCの4視点は財務・顧客・内部プロセス・学習と成長
バランススコアカードは、企業の業績を財務指標だけで測らず、財務/顧客/内部ビジネスプロセス/学習と成長の4つの視点で目標と指標を設定する手法である。残る1つは顧客の視点で、顧客満足度やシェアなどを扱う。
出典:令和5年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問26(IPA)
バランススコアカードで使われる戦略マップの説明はどれか。
正解:財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長という四つの視点を基に、課題、施策、目標の因果関係を表現したもの
要点:戦略マップはBSCの四つの視点を因果関係でつないだ図
戦略マップは、バランススコアカードの財務・顧客・内部ビジネスプロセス・学習と成長という四つの視点を縦に並べ、下位の視点の取組みが上位の成果につながる因果関係を矢印で結んで可視化した図である。戦略の筋道を関係者で共有するために用いる。
出典・参考
公式シラバスの8 経営戦略 > 3. ビジネス戦略と目標・評価 > (2) 目標設定及び評価のための代表的な情報分析手法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。