減価償却(定額法・定率法)とは?げんかしょうきゃく(ていがくほう・ていりつほう)
減価償却(定額法・定率法)とは、固定資産の取得原価を、使用できる期間にわたって各期の費用へ配分する会計手続。定額法は毎期同額を、定率法は初期ほど多く計上する。IT投資では、システムをいつ資産計上しいつ費用化するかが各年度の営業利益と税負担を左右するため、投資計画は償却の形まで含めて示す必要がある。
最終更新:2026-10-06
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数億円のシステムを稼働年に全額費用としたら、その年だけ利益が消し飛び、翌年以降は費用ゼロで稼いだように見えてしまう。投資の効果が複数年に及ぶのに費用が一時点へ集まると、各年の成績が実態から離れる。費用を耐用年数に配分するのは、効果と費用の対応を取るためである。ITストラテジストには、稼働初年度の利益悪化が事業の失敗ではなく償却の形によるものだと経営会議で説明できることが求められる。
具体例
3億円の基幹システムを耐用年数5年で定額償却すると年6,000万円の費用になる。定率法(償却率0.4)なら初年度に1.2億円が乗り、効果が出そろわない稼働直後ほど利益が大きく凹む。クラウド利用料に切り替えれば資産計上せず毎期の費用となり、償却の山は生じない。
試験での引っ掛け
減価償却費は費用だが現金支出を伴わない。間接法のキャッシュフロー計算書では税引前利益に足し戻す項目であり、「償却費が増えると手元資金が減る」は誤り——減るのは利益と税金である。また自社利用ソフトウェアは将来の収益獲得または費用削減が確実な場合に資産計上する、という区分も問われる。
関連用語
出た過去問
出典:令和5年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問20(IPA)
表の事業計画案に対して、新規設備投資に伴う減価償却費(固定費)の増加1,000万円を織り込み、かつ、売上総利益を3,000万円とするようにしたい。変動費率に変化…
正解:4,000
要点:限界利益率で必要売上高を逆算し固定費増加分を吸収する
変動費率は10,000÷20,000=0.5で変わらない。固定費は8,000+1,000=9,000万円となる。目標の売上総利益3,000万円を得るには、売上高をSとして S-0.5S-9,000=3,000 が成り立てばよく、0.5S=12,000 より S=24,000万円となる。現在の20,000万円との差である4,000万円が必要な売上高の増加である。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。