SHA-256とは?シャーニゴロ
SHA-256とは、入力の長さによらず256ビット(16進64文字)のハッシュ値を出力するハッシュ関数で、SHA-2系の一つ。MD5やSHA-1の危殆化を受けて現在広く使われ、CRYPTREC暗号リストにも掲載されている。同じ入力からは常に同じ値が出る一方、値から元データは復元できない。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
文書が改ざんされていないことを示すのに、文書そのものを丸ごと暗号化して比べるのは重すぎる。そこで内容を要約した短い固定長の値を作り、それだけを比べたり署名したりする方式が生まれた。この値は、入力が少しでも変われば大きく変わり、同じ値になる別の入力を意図的に作れないことが前提になる。その前提が崩れることが危殆化で、SHA-1からSHA-256への移行がその実例である。
具体例
ディジタル署名では、文書全体を暗号化するのではなくSHA-256で作ったハッシュ値(メッセージダイジェスト)に対して署名する。米国のNISTがFIPS 180-4として仕様を公開しており、ソフトウェア配布時の改ざん検知にも使われる。
試験での引っ掛け
ハッシュ化は暗号化ではない。鍵がなく、ハッシュ値から元データを復元できない(不可逆)点が分岐点で、「SHA-256で暗号化する」という言い回しは誤り。また出力は入力の長さにかかわらず常に256ビットの固定長である点も問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問16(IPA)
ワームの検知方式の一つとして,検査対象のファイルからSHA-256を使ってハッシュ値を求め,既知のワーム検体ファイルのハッシュ値のデータベースと照合する方式があ…
正解:ワーム検体と同一のワーム
要点:ハッシュ照合で分かるのは完全一致の既知検体だけ
SHA-256のようなハッシュ値による照合は、ファイルの内容が1ビットでも異なれば値がまったく変わるため、検体と完全に同一のファイルしか一致しない。したがってこの方式で検知できるのは既知の検体と同一のワームだけであり、亜種や一部を書き換えた検体は検知できない。
出典:令和元年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問12(IPA)
セキュアハッシュ関数SHA-256を用いてファイルA及びファイルBのハッシュ値を算出すると、どちらも全く同じ次に示すハッシュ値n(16進数で示すと64桁)となっ…
正解:ファイルAの内容とファイルBの内容は同じである。
要点:ハッシュ値が一致すれば内容は同一、出力長は入力長によらず一定
ハッシュ関数は同じ入力に対して常に同じ値を返し、わずかでも内容が違えば全く異なる値になる。SHA-256の出力は256ビットあり、異なる内容が偶然同じ値になる確率は事実上無視できる。したがって2つのファイルのハッシュ値が完全に一致していれば、内容が同一であると考えるのが妥当である。
出典:令和4年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問20(IPA)解説で登場
データベースで管理されるデータの暗号化に用いることができ、かつ、暗号化と復号とで同じ鍵を使用する暗号方式はどれか。
正解:AES
要点:同一鍵で暗復号する共通鍵暗号の代表はAES
暗号化と復号に同じ鍵を用いるのが共通鍵暗号方式であり、その代表がAESである。処理が高速で大量のデータの暗号化に向くため、データベースやストレージの暗号化に適している。公開鍵暗号のRSAは異なる鍵の対を用い、SHA-256はハッシュ関数で復号できず、PKIは鍵と証明書を扱う基盤の名称であって暗号方式ではない。
出典:令和5年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問5(IPA)
セキュアハッシュ関数SHA-256を用いてファイルA及びファイルBのハッシュ値を算出すると,どちらも全く同じ次に示すハッシュ値n(16進数で示すと64桁)となっ…
正解:ファイルAの内容とファイルBの内容は同じである。
要点:SHA-256の値が一致すれば内容は同じと判断してよい
ハッシュ関数は同じ入力からは必ず同じ値を返し、入力が少しでも違えば全く異なる値になります。異なる二つのファイルが同じ値になる衝突を人為的に作ることは現実的に困難なので、SHA-256の値が完全に一致していれば、両ファイルの内容は同じであると判断できます。この性質が改ざん検知に利用されます。
出典・参考
公式シラバスの1 技術要素 > 1 情報セキュリティ > 情報セキュリティ技術(暗号技術)に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。