著作権の帰属(開発委託)とは?ちょさくけんのきぞく
著作権の帰属(開発委託)とは、委託して作らせたプログラムであっても、著作権は契約に特段の定めがなければ実際に創作した受託者の側に残る。発注者が権利を得るには、契約書で譲渡または利用許諾の範囲を明示しなければならない。費用を負担したという事実は、帰属の根拠にならない。
最終更新:2026-10-06
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著作権は登録などの手続を要さず、創作した時点で創作した者に発生する。この原則があるため、発注と支払という商取引の側から権利が自動的に移ることはない。委託開発で揉めるのは、動くものが納品された時点で目的を達したと感じ、権利の所在を確かめないまま運用へ入ってしまうからである。
具体例
IPAの情報システム・モデル取引・契約書は、受託者が汎用的に使う部分は受託者に残し、その案件のために作った部分は発注者へ譲渡する、という切り分けの書き方を示している。定めのないまま組込みソフトを委託すると、他機種へ流用する段階で受託者の許諾を取り直すことになる。
試験での引っ掛け
従業者が職務上作成した著作物が法人へ帰属する職務著作は、あくまでその法人と従業者の間の話で、発注者と受託者の関係には及ばない。ここを混ぜた選択肢が定番。特許を受ける権利は職務発明として別の規律に従うため、著作権と同じ扱いで答えると外れる。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問23(IPA)
企業間で,商用目的で締結されたソフトウェアの開発請負契約書に著作権の帰属が記載されていない場合,著作権の帰属先として,適切なものはどれか。
正解:請負人に帰属する。
要点:請負契約で定めがなければ著作権は請負人に帰属
著作権は原則として創作した者に発生する。請負契約で開発されたソフトウェアは受託者である請負人の側で創作されるため、契約書に著作権の帰属についての定めがなければ著作権は請負人に帰属する。注文者が権利を取得したい場合は、契約で譲渡を明記しておく必要がある。
出典:令和7年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問23(IPA)
商用目的で開発するソフトウェアの開発請負契約書には,企業間で様々な事項を取り決めておく必要がある。この開発請負契約書に取決めがない場合に,ソフトウェアの著作権の…
正解:請負人に帰属する。
要点:取決めがなければソフトの著作権は創作した請負人に帰属
著作権は原則として著作物を創作した者に発生するため、請負契約でソフトウェアを開発した場合、取決めがなければ著作権は開発した請負人に帰属する。注文者は代金を支払っても当然には著作権を得られず、契約の目的に沿った利用ができるにとどまる。そのため実務では、著作権の譲渡や利用許諾の範囲、著作者人格権の不行使などを契約書で明記しておくことが重要になる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。