ポートフォリオマネジメントとは?ぽーとふぉりおまねじめんと
ポートフォリオマネジメントとは、経営資源が有限であることを前提に、提案中・実施中の案件を1枚に並べて「何をやり、何をやめるか」を選び直す上位のマネジメント。物差しは戦略への貢献度・投資対効果・リスクの偏りで、案件どうしが関連しているかは問わない。
最終更新:2026-10-07
この語が出る過去問を解く →背景
現場から上がる案件を単体の採算だけで承認していくと、個々は黒字なのに戦略が進まず、希少な要員が奪い合いになる状態が生まれる。判断を案件単位から組織全体の投資単位へ引き上げ、中止・延期という選択肢を明示的に持つために置かれる層である。JIS Q 21500 や PMBOK も、プロジェクト→プログラム→ポートフォリオという階層でこれを整理する。
具体例
PMI(プロジェクトマネジメント協会)が発行する『ポートフォリオマネジメント標準』が代表的な体系。実務では ServiceNow SPM や Microsoft Project のような PPM ツールに全案件の投資額・期待効果・リスクを載せ、四半期ごとに序列を付け直す運用を採る。
試験での引っ掛け
プログラムマネジメントとの違いが問われる。プログラムは相互に関連するプロジェクトを束ねて統合的な便益を狙うのに対し、ポートフォリオの構成要素は互いに無関係でよく、共通点は同じ組織の資源と戦略を分け合っていることだけ。中止・優先順位付けの決定を含む点も区別の手がかりになる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問26(IPA)解説で登場
PPMにおいて、投資用の資金源として位置付けられる事業はどれか。
正解:市場成長率が低く、相対的市場占有率が高い事業
要点:PPMの資金源は「金のなる木」(低成長・高シェア)
PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)では、市場成長率が低く相対的市場占有率が高い事業を「金のなる木」と呼ぶ。成長市場ではないため追加投資が少なくて済む一方、高いシェアから安定したキャッシュを生むので、他の事業への投資の資金源として位置付けられる。
出典:令和元年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問26(IPA)
プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)における“花形”を説明したものはどれか。
正解:市場成長率、市場占有率ともに高い製品である。成長に伴う投資も必要とするので、資金創出効果は大きいとは限らない。
要点:花形は高成長・高シェアだが投資も多く必要な事業
PPMの「花形(スター)」は、市場成長率も相対的市場占有率もともに高い製品である。多くの資金を生む一方で、成長する市場での地位を守るために設備や販促への投資も必要となるため、正味の資金創出効果は必ずしも大きくならない。市場の成長が鈍化すれば「金のなる木」へ移行する。
出典:令和3年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問26(IPA)
プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)マトリックスのa、bに入れる語句の適切な組合せはどれか。
正解:a:市場成長率 b:市場占有率
要点:PPMは縦軸に市場成長率、横軸に市場占有率をとる
PPMは、縦軸に市場成長率、横軸に市場占有率(相対的市場シェア)をとって事業を4象限に分類する手法である。成長率が高く占有率も高い事業が「花形」、成長率は高いが占有率が低い事業が「問題児」、成長率が低く占有率が高い事業が「金のなる木」、両方低い事業が「負け犬」となる。図でも縦軸a=市場成長率、横軸b=市場占有率とすれば各象限の名称と整合する。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。