ファブレスとは?ふぁぶれす
ファブレスとは、自社で製造設備(fab=工場)を持たず、企画・設計・販売へ経営資源を集中して、製造を外部の専門企業へ委託する事業形態。巨額の設備投資と減価償却を負わない反面、生産能力・品質・納期は委託先に依存し、需要が逼迫したときの製造枠の確保が課題になる。
最終更新:2026-10-07
この語が出る過去問を解く →背景
半導体の製造ラインは1本で兆円規模に達し、数年ごとの世代交代のたびに更新が要る。設計と製造の両方へ投資し続けられる企業は限られるため、設計へ特化する側と、受託製造へ特化するファウンドリとに分業が進んだ。ストラテジ系では業界構造の理解として問われる。
具体例
AppleはAシリーズ・Mシリーズのプロセッサを自社で設計し、製造は台湾のTSMCへ委託している。キーエンスも製造を外部へ委ね、開発と直販に資源を寄せる形をとっている。
試験での引っ掛け
委託する側がファブレス、受託する側がファウンドリやEMSで、立場を入れ替えた選択肢が定番。OEMは発注元の設計どおりに他社ブランド品を作る取引、ODMは設計から受託側が担う形で、論点が別になる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問25(IPA)
半導体ファブレス企業の説明として、適切なものはどれか。
正解:製品の企画、設計及び開発は行うが、半導体製造の工場は所有しない。
要点:ファブレスは設計に集中し製造はファウンドリへ委託する
ファブレス企業は、製品の企画・設計・開発は自社で行うが、製造設備(fab)を持たず生産は外部のファウンドリに委託する形態である。多額の設備投資を避けて設計に経営資源を集中できる点が利点となる。受託製造に専念するのがファウンドリ、両方を持つのが垂直統合型である。
出典:令和元年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問25(IPA)解説で登場
半導体メーカが行っているファウンドリサービスの説明として、適切なものはどれか。
正解:他社からの製造委託を受けて、半導体製品の製造を行う。
要点:ファウンドリは委託を受けて半導体製造だけを担う
ファウンドリサービスは、自社では設計を行わず、他社(主にファブレス企業)からの委託を受けて半導体の製造だけを専門に請け負う事業形態である。巨額の設備投資を集約して多数の顧客の生産を引き受けることで、高い設備稼働率と量産効果を得ている。
出典:令和4年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問27(IPA)
半導体産業において、ファブレス企業と比較したファウンドリ企業のビジネスモデルの特徴として、適切なものはどれか。
正解:複数の企業から生産だけを専門に請け負い、多くの製品を低コストで生産する。
要点:ファウンドリは製造専業、ファブレスは設計専業
ファウンドリ企業は自社製品を持たず、他社が設計した半導体の製造工程だけを専門に請け負う。複数企業の受注を集めることで高額な製造設備の稼働率を高め、量産効果によって低コストで生産できる。これに対しファブレス企業は工場を持たず、設計とマーケティングに特化して製造を外部に委託する。
出典:令和5年度 秋期 高度試験 午前Ⅰ 問25(IPA)解説で登場
半導体メーカーが行っているファウンドリーサービスの説明として、適切なものはどれか。
正解:他社からの製造委託を受けて、半導体製品の製造を行う。
要点:ファウンドリーは受託製造に特化した半導体メーカー
ファウンドリーは、自社ブランドの製品は持たず、他社(ファブレス企業など)から設計データを受け取って半導体の製造だけを請け負う事業形態である。巨額の設備投資を集約して量産効率を高める分業モデルとして定着している。
出典・参考
公式シラバスの7 システム戦略 > 3. 調達計画・実施 > (1) 調達と調達計画に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。