規模の経済・範囲の経済・経験曲線効果とは?きぼのけいざいはんいのけいざいけいけんきょくせんこうか
規模の経済は生産量が増えるほど固定費が1台あたりに薄まって単位原価が下がること、範囲の経済は複数の製品で設備・部品・ソフト資産を共用して費用を下げること、経験曲線効果は累積生産量が倍になるごとに一定率で原価が下がる習熟の効果。効く理由が「同時点の量」「共用」「累積量」と別々である点が要点。
最終更新:2026-10-06
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開発費・マスク・金型といった初期投資が大きいほど、1台あたりに乗る固定費は台数でしか薄まらない。ところが組込み製品は少量多品種が常で、1機種の台数はそう伸びない。そこで基板・MCUファミリ・ソフトウェアのプラットフォームを共通化して複数機種で分母を稼ぐ、という設計判断が出てくる。IPAがes の対象者像に事業戦略・製品戦略の策定まで含めているのは、アーキテクチャの決定がそのまま原価構造の決定になるからで、この3語はその理由を説明するための道具にあたる。
具体例
自動車ではトヨタ自動車のTNGAのように車台と主要部品を複数車種で共用する設計が範囲の経済にあたる。半導体側でも、ルネサスエレクトロニクスのRXファミリのようにピン配置と周辺回路を系列内でそろえ、上位機種と下位機種で同じドライバ資産を載せる作りが同じ発想。加えて、量産の立ち上がりから後期にかけて歩留りと工数が改善していくのが経験曲線効果にあたる。
試験での引っ掛け
3つは原因が違い、規模は同時点の生産量、範囲は共用、経験は累積生産量と時間に依存する。同じ「量が増えると安くなる」でも、規模の経済は今期の生産を絞れば消えるのに対し、経験曲線効果は積み上げた累積量に付くので消えない。規模を追いすぎて調整費用や在庫が増え、かえって単位原価が上がる「規模の不経済」も問われる。論述では、どの効果を狙って何を共通化したのかを一対一で対応させて書く。
関連用語
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。