職務の分離とは?しょくむのぶんり
職務の分離とは、相反する二つの職務を同じ人に持たせないという統制の原則。実行する人と承認する人、動かす人と記録を点検する人を分けておけば、単独では不正も誤りも通せず、仮に通っても必ず他者の目に触れる。IT運用では開発担当と本番運用担当を分ける形が代表例になる。
最終更新:2026-10-06
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実行できる人が記録も直せる状態では、記録は証拠として使えない。少人数の運用現場ほど権限が一人に集まりやすく、悪意の有無にかかわらず内部統制上の指摘対象になる。実行と承認、実行と点検を別の人へ割ることで、記録が第三者の目を通る構造にするのがこの考え方。
具体例
開発者に本番環境への直接反映の権限を与えず、リリース作業と本番へのアクセス権は運用担当が持つ。ServiceNowなどの変更管理では、申請・承認・実施の役割を別のアカウントに割り当てて記録が残る形にする。
試験での引っ掛け
開発者が本番データを自由に更新できる状態は、不備の典型として監査で名指しされる。緊急時に一時的な権限を渡すこと自体は否定されないが、期限を切った付与と、操作ログの事後確認をセットにして初めて統制として成立する。人数が足りないことは分離しない理由にはならず、その場合は代替統制を用意する。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問15(IPA)
内部統制としての効果的な職務の分離の例として、最も適切なものはどれか。
正解:開発部門のプログラマが運用部門のオペレータを兼務しない。
要点:職務の分離の要は開発と運用を同一人に持たせないこと
職務の分離は、一人が業務の実行と検証の両方を握らないようにして、不正や誤りを防ぐ統制である。システム開発者が本番運用の操作権限も持つと、自分が作り込んだ変更を検証なしに本番へ反映できてしまうため、開発と運用の兼務禁止が典型的で効果的な分離となる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。