内部統制報告制度(J-SOX)とは?ないぶとうせいほうこくせいど
内部統制報告制度(J-SOX)とは、金融商品取引法に基づき、上場企業の経営者が財務報告に係る内部統制の有効性を自ら評価して内部統制報告書を提出し、それを監査人が監査する制度。運用の側から見ると、会計や販売のシステムを支えるIT全般統制とIT業務処理統制が評価の範囲に入ってくる。
最終更新:2026-10-06
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決算の数字がどういう過程を経て作られたかを外から確かめる手立てが乏しく、公表後に大きく訂正される事例が相次いだことが出発点にある。米国のSOX法を受け、日本でも2008年度から報告と監査が義務づけられた。会計処理の大半がシステムの中で完結するようになった以上、統制の実在を示す責任は運用の記録にも及ぶ。
具体例
会計システムを載せた基盤では、特権IDの付与と削除の記録、本番リリースの承認記録、バックアップからの復旧テスト、委託先の再委託の管理が評価対象になる。ServiceNowの変更チケットのように、申請者・承認者・日時が後から追える形で残っていることが、評価に耐える証跡の条件になる。
試験での引っ掛け
社内の全システムが対象という思い込みが典型の誤り。範囲は財務報告に影響する業務とシステムに絞られ、その絞り方自体が経営者の判断として説明を求められる。経営者による評価と監査人による監査も別物で、経営者が有効と結論しても監査人が開示すべき重要な不備を指摘することがある。IT全般統制(アクセス・変更・運用の管理)とIT業務処理統制(入力チェックや突合など処理そのものの制御)の混同も狙われる。
関連用語
出た過去問
出典:平成30年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問15(IPA)
内部統制報告制度において、原材料購買業務に係る取引の正当性を確保するための業務処理統制はどれか。
正解:定められた発注金額以上の原材料購入依頼を行う場合は、権限をもった上司が承認する。
要点:取引の正当性は権限者による承認統制で確保する
業務処理統制は、個々の業務処理が正当・正確・網羅的に行われることを確保するために業務の流れに組み込まれた統制である。一定金額以上の購入依頼に上長承認を要する仕組みは、権限のない発注を防ぎ取引の正当性を確保する典型的な業務処理統制に当たる。集計による原価低減や納期督促は業務の効率や有効性を高める施策であり、正当性の確保が目的ではない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。