Telnetとは?テルネット
Telnetとは、ネットワーク越しに離れたコンピュータやネットワーク機器へログインしてコマンド操作を行う古くからのプロトコル(TCPポート23)。認証情報も操作内容も平文で流れるため、盗聴されればIDとパスワードがそのまま読める。現在は暗号化されたSSHに置き換えられ、Telnetが有効なまま残った機器は初期パスワードと組み合わさって攻撃の入口になる。止めどころはサービスの無効化、ポートの遮断、管理用ネットワークの分離である。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
Telnetが設計された時代のネットワークは信頼できる相手だけで構成され、盗聴を想定していなかった。インターネットに機器がつながると、平文のパスワードは経路上のどこでも読める弱点になり、SSHが同じ機能を暗号化つきで提供して置き換わった。しかしIoT機器や古いネットワーク機器には今もTelnetが既定で有効なものがあり、IoTボットネットはこれを初期パスワードの総当たりで乗っ取って拡大した。支援士では平文プロトコルの棚卸しと閉塞の題材として出る。
具体例
Cisco IOSでは「transport input ssh」でVTY回線への接続をSSHに限定し、Telnetを受け付けないようにする。社内の棚卸しでは、Nmapで23番ポートが開いている機器を洗い出し、複合機や監視カメラなどTelnetしか持たない機器は管理用VLANに隔離してファイアウォールで到達元を絞る。
試験での引っ掛け
「遠隔操作ができる」という機能面ではSSHと同じだが、暗号化されていないためSSHに劣るという点が狙われやすい。「社内LANだから盗聴されない」も誤りで、侵入された端末からARPスプーフィングで経路上に入られれば読まれる。またTelnetクライアントは任意のポートに平文で接続できるため、SMTPやHTTPの疎通確認にも使われるが、それは用途であって安全性の話ではない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問11(IPA)
出典:令和3年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問11(IPA)解説で登場
ネットワークカメラなどのIoT機器ではTCP23番ポートへの攻撃が多い理由はどれか。
正解:TCP23番ポートはIoT機器の操作用プロトコルで使用されており、そのプロトコルを用いると、初期パスワードを使った不正ログインが成功し、不正にIoT機器を操作できることが多いから
要点:23番telnetは初期パスワードのまま侵入されやすい
TCP23番はtelnetの標準ポートで、多くのIoT機器が遠隔操作用に開けたまま出荷されてきた。telnetは通信が平文である上、初期のIDとパスワードが変更されないまま運用される機器が多いため、辞書的に少数の組合せを試すだけで侵入できてしまう。Miraiに代表されるボットはこの性質を利用して感染を広げた。対策は不要ポートの閉鎖と初期パスワードの変更である。
出典:令和5年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問6(IPA)解説で登場
マルウェアMiraiの動作はどれか。
正解:ランダムな宛先IPアドレスを使用してIoT機器などに感染を広げるとともに、C&Cサーバからの指令に従って標的に対してDDoS攻撃を行う。
要点:MiraiはIoT機器を弱い認証で乗っ取りDDoSのボット網を作る
MiraiはIoT機器を標的とするボット型マルウェアで、無作為に生成した宛先へTelnetなどで接続を試み、初期設定のままの認証情報を使って侵入し感染を広げる。感染機器はC&Cサーバの指令を待ち、命令に従って標的へ大量のトラフィックを送るDDoS攻撃に加担する。ソースコードが公開されたため多数の亜種が生まれ、対策としては初期パスワードの変更と不要な管理サービスの停止が基本となる。
出典:令和5年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問15(IPA)解説で登場
通信の暗号化や利用者の認証の機能をもち、遠隔にあるコンピュータに安全にログインするためのプロトコルはどれか。
正解:SSH
要点:SSHは暗号化と認証を備えた安全な遠隔ログイン手段
SSHは、遠隔ホストへのログインやコマンド実行、ファイル転送を暗号化された通信路の上で行うプロトコルである。サーバはホスト鍵で自身を証明し、利用者はパスワードまたは公開鍵によって認証される。ポートフォワーディングにより他のプロトコルの通信を安全に中継できる点も特徴で、平文で流れるtelnetやrloginの置き換えとして用いられる。
出典:令和7年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問7(IPA)解説で登場
マルウェアMiraiの動作はどれか。
正解:ランダムな宛先IPアドレスを使用してIoT機器などに感染を広げるとともに、C&Cサーバからの指令に従って標的に対してDDoS攻撃を行う。
要点:MiraiはIoT機器を乗っ取りC&C指令でDDoSを行うボット
Miraiは、初期パスワードのまま運用されているルータやネットワークカメラなどのIoT機器へtelnet等で不正ログインして感染を広げるボットです。感染機器は無作為に生成した宛先IPアドレスへ探索を続けて感染を拡大させつつ、C&Cサーバからの指令を待ち受け、指示された標的へ一斉にDDoS攻撃を仕掛けます。2016年に大規模なDNSサービス障害を引き起こしたことで知られます。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。