PWMとは?ぴーだぶりゅーえむ
PWMとは、一定周期のパルスのうちHigh期間の割合(デューティ比)を変えて、平均の電力・電圧を制御する方式。スイッチング素子は完全なオンかオフしか取らないため素子の損失が小さく、放熱器を小さくできる。分解能はPWMカウンタのビット数、周期はカウンタのクロックで決まり、両者はトレードオフの関係にある。
最終更新:2026-10-06
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電圧を抵抗で落とす方式では、落とした分がそのまま熱になる。数十ワットを扱う機器では放熱器と筐体が大きくなり、電池駆動なら動作時間が削られる。素子を中間状態に置かず、オンとオフの時間比だけで平均値を作れば損失は原理的にほとんど生じない——この置き換えが、モータ・照明・電源の効率を一段引き上げた。マイコンにとってもタイマとカウンタで作れるため、追加の電力用D/A変換器が要らない。
具体例
マキタやボッシュの電動工具はブラシレスモータをPWMでインバータ駆動し、回転数の制御と発熱の抑制を同時に行う。LED照明の調光やスイッチング電源の出力調整も同じ原理で、STM32のアドバンストタイマやArduinoのanalogWriteがこの波形を生成する。
試験での引っ掛け
PWM出力はアナログ電圧そのものではない。平均値を電圧として取り出すにはローパスフィルタで平滑が要る。またデューティ比が同じなら周期を変えても平均値は変わらない——周波数が効くのは唸り音・リプル・スイッチング損失であって、出力の平均値ではない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問12(IPA)
ブラシ付きDCモータの制御方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:PWM制御は、スイッチングノイズを発生することがある。
要点:PWMは低損失だがスイッチングノイズを伴う
PWM制御はスイッチング素子を高速にオン・オフしてモータへの平均電圧を変える方式で、素子は飽和領域と遮断領域だけを使うため損失が小さい。ただし電流が急峻に切り替わる分、そのタイミングで電磁的なノイズが発生し、周辺回路へ影響することがある。リニア制御はトランジスタを能動領域で使うため発熱が大きく、効率で劣る。
出典:平成28年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問15(IPA)
PWM(パルス幅変調)で変調された信号をアナログ電圧として復調する回路はどれか。
正解:抵抗(in-out間)とコンデンサ(out-GND間)から成るRCローパスフィルタ回路
要点:PWMの復調はRCローパスフィルタで平均値を取り出す
PWM信号はデューティ比に平均電圧の情報が乗った矩形波なので、高い周波数のスイッチング成分を取り除いて直流に近い平均値だけを残せばアナログ電圧に戻せる。それを行うのが、直列の抵抗と接地側のコンデンサから成るローパスフィルタである。時定数はPWM周期より十分大きく、かつ応答が遅くなりすぎない範囲に選ぶ。
出典:平成29年度 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問4(IPA)
PWM信号を用いて音声を出力するとき、次の図のaに該当するものはどれか。
正解:ローパスフィルタ
要点:PWM音声の復調はローパスフィルタで高域を除去する
PWM信号はデューティ比に音声波形の振幅情報を載せた高速な矩形波であり、そのままでは可聴帯域外の大きなスイッチング成分を含む。この高域成分を除去して平均値だけを取り出せば、もとのアナログ波形が復元される。したがって増幅器の前段に置くのはローパスフィルタで、遮断周波数は可聴帯域より上、PWM周波数より下に設定する。
出典:令和3年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問11(IPA)
PWM(パルス幅変調)で変調された信号をアナログ電圧として復調する回路はどれか。
正解:入力から抵抗を経て出力へ、出力からコンデンサを介して接地する回路(RCローパスフィルタ、直列抵抗+並列コンデンサ)
要点:PWMの復調は平均値を取り出すRC低域通過フィルタで行う
PWM信号はデューティ比に情報を載せた方形波なので、その平均値を取り出せば対応するアナログ電圧が得られる。直列抵抗と並列コンデンサからなるRC回路は低域通過フィルタとして働き、搬送周波数成分を減衰させて直流に近い平均電圧だけを通す。時定数はPWM周期に対して十分大きく、かつ信号の変化に追随できる値に選ぶ必要がある。
出典:令和5年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問10(IPA)
DCモーターにおけるPWM制御方法はどれか。
正解:パルスのデューティ比によって、モーターの回転数を制御する。
要点:PWMはデューティ比で平均電圧を変え回転数を制御する
PWM(パルス幅変調)は、一定の周期の中でパルスがHighである時間の割合(デューティ比)を変えることで、モーターに供給される平均電圧を調整する方式である。デューティ比を上げれば平均電圧が上がって回転数が増える。スイッチング素子を全開か全閉かで使うため、抵抗で電圧を落とす方式に比べ損失が小さい。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。