OSI基本参照モデルとは?おーえすあいきほんさんしょうもでる
OSI基本参照モデルとは、ISOが定めた、通信機能を7階層に分けて整理する参照モデル。下から物理層、データリンク層、ネットワーク層、トランスポート層、セッション層、プレゼンテーション層、アプリケーション層と積み上がる。各層は下位層のサービスを使って上位層にサービスを提供し、層をまたぐ実装の詳細は互いに隠される。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
通信の仕組みを一体で作り込むと、伝送媒体を同軸から光へ替えるだけでアプリケーションまで作り直しになる。機能を層に切って層間の約束事だけを決めておけば、下位の技術が入れ替わっても上位はそのまま動く。異なるベンダの機器を相互接続するための共通語として、この切り方が議論の座標軸になった。
具体例
IPアドレスによる経路選択は第3層、TCPの再送制御は第4層、HTTPは第7層にあたる。機器でいえばリピータハブが第1層、スイッチングハブが第2層、ルータが第3層で動き、L4スイッチやWAFはさらに上の層まで見る——この機器と層の対応で覚えると、設問の言い換えに強くなる。
試験での引っ掛け
層の番号と担当機能の対応(第3層=IP、第4層=TCP・UDP)を取り違えるのが定番。またこれは参照用の枠組みであって、実際のインターネットが動いているのはTCP/IPの4階層モデルのほうである。セッション層からアプリケーション層までがまとめてアプリケーション層に対応する、という両者の対応関係も合わせて問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問31(IPA)解説で登場
ルータの機能に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:伝送媒体やアクセス制御方式が異なるネットワークの接続が可能であり、送信データのIPアドレスを識別し、データの転送経路を決定する。
要点:ルータはネットワーク層でIPアドレスにより経路を決める
ルータはOSI基本参照モデルのネットワーク層で動作し、パケットの宛先IPアドレスを見て経路表に従い転送先を決めます。ネットワーク層より下の物理層・データリンク層は接続する側ごとに異なっていてよいため、伝送媒体やアクセス制御方式が違うネットワーク同士でも相互接続できます。データリンク層で中継するのはブリッジやスイッチの役割です。
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問42(IPA)
VPNで使用されるセキュアなプロトコルであるIPsec, L2TP, TLSの、OSI基本参照モデルにおける相対的な位置関係はどれか。
正解:C(上位層から:TLS, IPsec, L2TP)
要点:上位からTLS、IPsec、L2TPの順に階層が下がる
L2TPは名前のとおりデータリンク層(レイヤ2)のフレームをトンネリングするプロトコルで最も下位に位置する。IPsecはIPパケットを保護するネットワーク層のプロトコルでその上、TLSはトランスポート層の上でアプリケーションデータを保護するため最上位となる。したがって上位から TLS、IPsec、L2TP の順である。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問43(IPA)
OSI基本参照モデルのネットワーク層で動作し、“認証ヘッダ(AH)”と“暗号ペイロード(ESP)”の二つのプロトコルを含むものはどれか。
正解:IPsec
要点:IPsecはネットワーク層でAHとESPを提供する
IPsecはネットワーク層で動作するセキュリティプロトコル群で、完全性と認証を提供する認証ヘッダ(AH)と、暗号化に加え認証も行える暗号ペイロード(ESP)から成る。鍵交換にはIKEを用い、VPNの構築などに使われる。他の選択肢はいずれも上位層で動作する仕組みである。
出典:令和5年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問34(IPA)
IPネットワークのプロトコルのうち、OSI基本参照モデルのトランスポート層に位置するものはどれか。
正解:UDP
要点:トランスポート層はTCPとUDP。ポート番号で相手を識別する
UDPはトランスポート層のプロトコルで、コネクションを確立せず再送制御も行わない代わりにオーバヘッドが小さい。TCPと同じ層に位置し、ポート番号によってアプリケーションを識別する。
出典・参考
公式シラバスの2 コンピュータシステム > 1. オペレーティングシステム > (8) ネットワーク制御に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。