ネットワーク中継装置(リピータ・ブリッジ・ルータ・ゲートウェイ)とは?ねっとわーくちゅうけいそうち
ネットワーク中継装置(リピータ・ブリッジ・ルータ・ゲートウェイ)とは、中継装置は、OSI基本参照モデルのどの層まで解釈して転送判断を行うかで分類する。物理層のリピータ/ハブは信号の増幅・再生のみで宛先を見ない。データリンク層のブリッジ/L2スイッチはMACアドレスを学習してポート単位で転送し、ネットワーク層のルータはIPアドレスと経路表から次ホップを決め、トランスポート層以上まで解釈して異なるプロトコル体系を相互変換するのがゲートウェイである。設計上の意味は「どのドメインを分割するか」に集約される。L2スイッチは衝突(コリジョン)ドメインをポートごとに分けるがブロードキャストドメインは分けず、これを分けられるのはルータかVLANだけ。したがってARP要求やブロードキャストストームの影響範囲を絞りたいならL2の増設では解決せず、セグメント分割が要る。
最終更新:2026-10-06
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中継装置が層で分かれているのは、OSI参照モデルが各層の独立性を前提に設計されているからである。下位層だけを見る装置ほど高速で安価だが判断できることが少なく、上位層まで解釈する装置ほど柔軟だが処理コストが高い、というトレードオフが装置の分類そのものになっている。設計者が実際に選ぶのは装置名ではなく「どのドメインをどこで区切るか」で、衝突ドメインだけを分ければ足りるのか、ブロードキャストの到達範囲まで絞る必要があるのかによって、L2で済むかL3が要るかが決まる。試験がこの分類を繰り返し問うのは、障害の切り分けと容量設計がこの層の見立てから始まるためである。
具体例
フロアのブロードキャストが増えて業務端末の応答が鈍った、という障害報告に対し、L2スイッチを足しても解決しないのはブロードキャストドメインが分かれないためで、部署単位でVLANを切りL3スイッチでルーティングする案を出す。一方、既存のVLAN間通信でスループットが頭打ちになっているなら、原因はルータのソフトウェア処理側にあるので、ASICで転送するL3スイッチへ寄せる——同じ「遅い」でも、どちらのドメインの話かで打ち手が逆になる。
試験での引っ掛け
「衝突ドメインとブロードキャストドメインのどちらが分割されるか」の取り違えが定番。L2スイッチは前者だけ、ルータ/VLANが後者、リピータはどちらも分割しない。「L3スイッチ=ルータ」も誤りで、L3スイッチはルーティングをハードウェア処理する分高速だがWANインタフェースやNAT・広域ルーティングプロトコルを持たないことが多く、拠点間接続はルータの領分になる。記述式では装置名を答えて終わらせず、「ブロードキャストの到達範囲を分割するため」のように、なぜその層の装置でなければならないかを30〜50字で添える。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問33(IPA)
CSMA/CD方式のLANで使用されるスイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)は,フレームの蓄積機能,速度変換機能や交換機能をもっている。このようなスイッチングハブ…
正解:ブリッジ
要点:スイッチングハブとブリッジはどちらもデータリンク層の装置
スイッチングハブはMACアドレスを見てフレームを転送するデータリンク層(第2層)の装置である。同じ第2層で動作し、フレームを蓄積して転送先を選ぶ従来の装置がブリッジである。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問32(IPA)
CSMA/CD方式のLANで使用されるスイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)は,フレームの蓄積機能,速度変換機能や交換機能をもっている。このようなスイッチングハブ…
正解:ブリッジ
要点:スイッチングハブはデータリンク層の装置でブリッジと同階層。
スイッチングハブはMACアドレスを見てフレームを転送するデータリンク層(第2層)の装置である。同じ第2層で動作し、フレームの蓄積・転送・フィルタリングを行う装置がブリッジであり、スイッチングハブは多ポート化されたブリッジとみなせる。物理層のリピータ、ネットワーク層のルータ、上位層まで変換するゲートウェイとは動作階層が異なる。
出典:令和4年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問31(IPA)解説で登場
IPアドレスの自動設定をするためにDHCPサーバが設置されたLAN環境の説明のうち、適切なものはどれか。
正解:DHCPによる自動設定を行うPCに、DHCPサーバのアドレスを設定しておく必要はない。
要点:DHCPクライアントはブロードキャストでサーバを探す
DHCPクライアントは、まずブロードキャストでDHCPサーバを探索する仕組みなので、サーバのアドレスを事前に設定しておく必要はありません。配布される情報にはIPアドレスのほか、サブネットマスクやデフォルトゲートウェイ、DNSサーバのアドレスなども含められます。
出典:令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問32(IPA)解説で登場
ルータを冗長化するために用いられるプロトコルはどれか。
正解:VRRP
要点:ルータ冗長化のプロトコルはVRRPで仮想IPを引き継ぐ
VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)は、複数のルータで1つの仮想ルータを構成し、共通の仮想IPアドレスをデフォルトゲートウェイとして提供するプロトコルである。マスタが故障するとバックアップが仮想IPを引き継ぐため、端末側の設定を変えずに経路を維持できる。
出典:令和7年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問21(IPA)
IoTシステムにおいて,センサーの値をゲートウェイに送信するセンサーノードの消費電流を抑えるため,図のような間欠動作を考える。センサーノードの動作時間は10ミリ…
正解:111.1秒
要点:間欠動作の平均電流は1周期の電荷量を周期で割って求める
1周期の消費電荷を周期で割ったものが平均電流になる。動作中の電荷は10mA×10ミリ秒=100μA・秒、待機中は0.1μA×待機時間Tである。平均電流(100+0.1T)/(0.01+T)を1μA以下にする条件を整理すると0.9T≧99.99となり、T≧約111.1秒が必要になる。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 2. データ通信と制御 > (3) ネットワーク接続に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。