IPv6とは?あいぴーぶいろく
IPv6とは、アドレス長を128ビットに拡張したIP。基本ヘッダを40オクテットの固定長に簡素化し、可変の機能は拡張ヘッダへ追い出した。ブロードキャストを廃止してマルチキャストとエニーキャストで代替し、経路上のルータによる分割を行わず、大きすぎるパケットは送信元へICMPv6で差し戻して経路MTU探索に委ねる。アドレスはリンクローカル(fe80::/10)とグローバルを1つのインタフェースに併せ持つのが普通である。
最終更新:2026-10-06
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32ビットのIPv4アドレスは約43億個しかなく、割当ての在庫は2011年に世界規模で尽きた。NATで延命はできるが、端から端まで直接届く前提が崩れ、末端の機器を指し示せない設計上の制約が残る。IPv6はアドレス空間の拡大に加えて、ルータの負荷になっていた経路上での分割やヘッダチェックサムを外し、転送処理を軽くする作り直しでもある。移行が長期にわたるため、デュアルスタックでの並行運用が現実の設計課題として問われる。
具体例
国内ではNTT東日本・西日本のフレッツ網でIPv6が標準提供され、IPoE方式とIPv4 over IPv6のトンネルを組み合わせてIPv4通信を運ぶ構成が広く使われている。リンクローカルアドレス(fe80::/10)は同一リンク内だけで有効で、近隣探索やOSPFv3の隣接確立に使われる。
試験での引っ掛け
IPv6にブロードキャストは存在せず、全ノードあての通信はff02::1のマルチキャストで行う。ARPも無く、代わりにICMPv6の近隣探索(NDP)がアドレス解決とルータ発見を担うため、ICMPv6を一律遮断するとアドレス解決ごと止まる。またIPv4との互換性は無く、通信させるにはデュアルスタックか変換・トンネルの仕掛けが要る。
関連用語
出た過去問
出典:令和4年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問10(IPA)
IEEE 802.3のイーサネットパケットが図の構成のとき、IPv4とIPv6によって異なるものはどれか。
正解:タイプの値
要点:イーサネットのタイプ値はIPv4が0800、IPv6が86DD
イーサネットフレームのタイプフィールドは、上位層のプロトコルを示す2オクテットの値である。IPv4では0x0800、IPv6では0x86DDが入るので、この値が両者で異なる。プリアンブルやSFD、MACアドレス長はデータリンク層の仕様で決まり、上位のプロトコルによらず同一である。
出典:令和5年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問1(IPA)
PCなどがIPv6で通信を開始する際、IPv6アドレスに対応するMACアドレスを解決するために使用するプロトコルはどれか。
正解:ICMPv6
要点:IPv6のアドレス解決はICMPv6の近隣探索が担う
IPv6ではARPが廃止され、その役割はICMPv6の近隣探索(Neighbor Discovery)が担う。相手のIPv6アドレスから求められた要請ノードマルチキャストアドレス(IPv6アドレスの末尾から作る問合せ先)宛に近隣要請(Neighbor Solicitation)を送り、相手が近隣通知(Neighbor Advertisement)でリンク層アドレスを返す。アドレス自動設定や重複アドレス検出も同じICMPv6の枠組みで行われる。
出典:令和6年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問6(IPA)
IPv4におけるARPのMACアドレス解決機能をIPv6で実現するプロトコルはどれか。
正解:ICMPv6
要点:IPv6のARP相当の機能はICMPv6の近隣探索が担う
IPv6ではARPが廃止され、その役割はICMPv6の近隣探索(Neighbor Discovery)が担う。近隣要請(Neighbor Solicitation)をマルチキャストで送り、対象ノードが近隣通知(Neighbor Advertisement)で自分のリンク層アドレスを返す。ルータ探索やアドレスの重複検出も同じ枠組みで実現されている。
出典:令和6年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問14(IPA)
OSPFとRIPのIPv6対応に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:OSPFはバージョン3で対応している。
要点:IPv6対応はOSPFv3、RIPはRIPngという別仕様
OSPFはIPv6対応にあたりプロトコルを大きく作り替え、バージョン3(OSPFv3)として規定された。アドレス情報をLSA(OSPFが交換する経路情報の単位)から分離し、リンク単位で動作するなどの変更が入っている。RIPのIPv6対応版はバージョン1でも2でもなくRIPngという別名の仕様であるため、選択肢のRIPに関する記述はいずれも成り立たない。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの3 技術要素 > 1. ネットワーク方式 > (7) インターネット技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。