ICMPとは?あいしーえむぴー
ICMPとは、IPの通信状況やエラーを通知するためのネットワーク層の制御用プロトコル。到達不能(Destination Unreachable)、時間超過(Time Exceeded)、エコー要求/応答、リダイレクト、パケット過大(Fragmentation Needed)などのメッセージ型を持ち、エラー通知には元パケットの先頭部分を添えて、どの通信に対する応答かを示す。
最終更新:2026-10-06
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IPは配送に失敗しても黙って捨てる設計で、それだけでは送信側が原因を知る手段が無い。宛先が居ないのか、経路が無いのか、TTLが尽きたのかを送信元へ返す帯域内の通報路として、IPと同じ層にICMPが置かれた。障害の切り分けはこの通報を読むところから始まるため、運用・保守の設問ではメッセージ型と発生箇所の対応がそのまま問われる。
具体例
pingはエコー要求と応答の往復時間を測り、tracerouteはTTLを1から順に増やして各ルータから返る時間超過メッセージを集めることで経路を可視化する。経路MTU探索は、分割禁止ビットを立てたパケットに対して返るパケット過大メッセージを手掛かりにMTUを下げていく。
試験での引っ掛け
ICMPはIPの上に載るがトランスポート層のプロトコルではなく、ポート番号を持たない。したがってフィルタ規則はポートではなくタイプとコードで書く。セキュリティ上の理由でICMPを一律遮断すると経路MTU探索が働かず、大きなパケットだけが届かない切り分けの難しい障害を招くので、必要な型は通す設計にする。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問7(IPA)
IPv4におけるICMPのメッセージに関する説明として、適切なものはどれか。
正解:転送されてきたデータグラムを受信したルータが、そのネットワークの最適なルータを送信元に通知して経路の変更を要請するには、Redirectを使用する。
要点:ICMP Redirectはより適切な次ホップを送信元へ通知
Redirectは、受信したデータグラムについて、同一ネットワーク上にもっと適切な次ホップのルータが存在することを、ルータが送信元ホストに知らせるメッセージである。これを受けたホストは経路表を修正し、以後は通知されたルータへ直接送るようになる。
出典:平成30年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16(IPA)
ICMP Flood攻撃に該当するものはどれか。
正解:pingコマンドを用いて大量の要求パケットを発信することによって、攻撃対象のサーバに至るまでの回線を過負荷にしてアクセスを妨害する。
要点:ICMP Floodは大量のping要求で回線を飽和させる
ICMP Flood攻撃(pingフラッド)は、大量のICMPエコー要求を送りつけ、標的のサーバやそこへ至る回線の帯域・処理能力を食い潰して正常な通信を妨げる攻撃である。トランスポート層以上の処理を伴わないため、単純に量で圧迫する形の攻撃になる。
出典:令和元年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問19(IPA)
脆弱性検査で、対象ホストに対してポートスキャンを行った。対象ポートの状態を判定する方法のうち、適切なものはどれか。
正解:対象ポートにUDPパケットを送信し、対象ホストからメッセージ"ICMP port unreachable"を受信するとき、対象ポートが閉じていると判定する。
要点:UDPスキャンでICMP port unreachableは閉塞を意味する
UDPポートスキャンでは、UDPパケットを送った結果を見て判定する。対象ポートが閉じていれば、そのホストは"ICMP port unreachable" を返してくる。逆に開いている場合はアプリケーションの応答が返るか、何も返らないことが多い。
出典:令和4年度 春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問6(IPA)
IPv4におけるICMPのメッセージに関する説明として、適切なものはどれか。
正解:転送されてきたデータグラムを受信したルータが、そのネットワークの最適なルータを送信元に通知して経路の変更を要請するには、Redirectを使用する。
要点:より良い経路を送信元へ知らせるICMPメッセージがRedirect
ICMPのRedirect(リダイレクト)は、パケットを受け取ったルータが、その宛先に対してより適切な next hop が同一ネットワーク上に存在すると判断したときに、送信元へ経路の変更を促すために送るメッセージである。他の選択肢はメッセージ種別と発生条件の組合せが入れ替えられている点に注意したい。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの3 技術要素 > 3. 通信プロトコル > (1) プロトコルとインタフェースに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。