共通フレーム(SLCP)とは?きょうつうふれーむ
共通フレーム(SLCP)とは、ソフトウェアの取得者と供給者が、作業の呼び名と範囲を同じ意味で使えるようにIPAが整備した共通の物差し。企画・要件定義・開発・運用・保守・廃棄までのライフサイクルを作業項目として並べ、どちらがどこを担うかを取り決められる形にしてある。契約書や検収の記述はこの用語体系に載せる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
発注側と受注側が同じ言葉を違う意味で使うと、「要件定義は終わったのか」「どこまでが見積りに入っていたのか」が後から争点になる。作業項目を共通の名前で並べ、誰の作業かを取り決められる土台を用意したのが共通フレームである。監査では、契約書に書かれた作業範囲と実際の分担を突合し、責任の空白が生じていないかを確かめる際の物差しとして働く。
具体例
再構築を外部委託した案件で、受入テストの計画と実施をどちらが担うかを共通フレームの作業項目名で契約書に書き分けておけば、テストで見つかった不具合の扱いが権利義務の争いになる前に整理できる。監査人は、その記述と実際に作業した組織の記録を突き合わせ、どの作業項目にも担い手が割り当たっているかを見る。
試験での引っ掛け
作業項目を列挙した枠組みであって、すべての実施を義務づける標準ではない。プロジェクトの性質に応じて必要な作業を選び修整して使う(テーラリング)ことが前提で、全項目の実施を求める記述は誤りである。開発方法論や開発手順書そのものでもない。
関連用語
出た過去問
出典:平成30年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問23(IPA)
共通フレーム2013におけるシステム開発プロセスのアクティビティであるシステム適格性確認テストの説明として,最も適切なものはどれか。
正解:システム要件について実装の適合性をテストし,システムの納入準備ができているかどうかを評価する。
要点:システム適格性確認テストは要件への適合と納入可否を評価する
システム適格性確認テストは、システム開発プロセスの終盤に位置し、定義したシステム要件が実装で満たされているかを確認する活動である。要件との適合性を検証し、システムを納入できる状態にあるかを判断する。実運用環境で利用者の用途に合うかを評価するのは運用テスト側の活動である。
出典:平成31年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問23(IPA)
ソフトウェアライフサイクルプロセスにおいて,ソフトウェア廃棄の実行アクティビティで実施するタスクのうち,適切なものはどれか。
正解:ソフトウェア製品の廃止の計画及び活動を利用者に通知し,予定した廃止の時期が来れば,全ての関係者に廃止を通知する。
要点:廃棄では利用者への事前通知と関係者への廃止周知が必要
廃棄プロセスでは、利用者への影響を抑えることが重視される。廃止の計画と活動を事前に利用者へ通知し、廃止時点で関係者へ改めて周知する必要がある。また関連文書やデータは法令や監査上の要請に応じて一定期間保存すべきであり、新旧システムの並行運用も移行リスクを下げるために有効な措置となる。
出典:令和7年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問23(IPA)
JIS X 0160:2021(ソフトウェアライフサイクルプロセス)によれば、ソフトウェアライフサイクルプロセスにおいて、提供するソフトウェアシステムが利害関係…
正解:ソフトウェア受入れテスト
要点:受入れテストは利害関係者要件と利用適合性を顧客とともに確認する
ソフトウェアライフサイクルプロセスでは、開発側が自ら要件充足を確かめる工程と、取得者・利害関係者の立場で使えるかどうかを確かめる工程が区別される。後者に当たるのがソフトウェア受入れテストで、提供されるソフトウェアが利害関係者要件に合致し、実際の利用に適していることを、顧客とともに確認して合意に至ることを目的とする。開発側が定義したソフトウェア要件への適合を確かめる適格性確認テストとは、判断の基準と主体が異なる点が要点である。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの4 開発技術 > 1. 開発プロセス・手法 > (4) 開発プロセスに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。