特権ID管理とは?とっけんあいでぃーかんり
特権ID管理とは、root や Administrator のように何でもできるアカウントを、申請・承認に基づく一時的な払出しと利用後の速やかな回収、そして操作の証跡取得までを一続きにして統制する仕組み。運用の場面では夜間の一次対応や本番データの緊急修正で使う権限が対象で、規格(JIS Q 20000=ITサービスマネジメントの要求事項を定めた日本産業規格)では情報セキュリティ管理の「アクセス制御」と「ログ情報の保護」として要求される。
最終更新:2026-10-06
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運用は共有アカウントで回すほうが速い。夜間に一人で当番に入り、手順書に書かれた共通パスワードで入って直す——この形は障害を早く止められる代わりに、監査ログに残るのが共有IDだけになり、誰がその操作をしたのかを後から言えなくなる。さらに異動・退職のたびに全員へパスワードを配り直す運用は続かず、結局変えないまま使い回されて、辞めた人の知識がそのまま生きた鍵になる。この二つ(責任の所在と鍵の失効)を、人ではなく仕組みで解くために生まれたのが特権IDの貸出管理である。
具体例
CyberArk Privileged Access Manager や Microsoft Entra ID の Privileged Identity Management(PIM)では、作業者は事前に作業内容と時間帯を申請し、承認された時間だけ権限が有効になる。CyberArk では本番サーバのパスワードを金庫側が保持して作業者には見せず、セションを録画したうえで終了後に自動でパスワードを変更する。Entra ID の PIM では「グローバル管理者を4時間だけ有効化」といった時限付与ができ、期限が来れば自動で戻る。
試験での引っ掛け
一般利用者のアクセス権管理と同じ棚卸しサイクルで回すのは誤り。特権は1操作の影響範囲が桁違いなので、付与の見直しは月次ではなく作業単位まで細かくする。もう一つの定番は「操作を録画・記録しているから統制されている」という理解で、記録を取るだけでは検知にならない——申請内容と実際の操作ログを事後に突き合わせる点検までが要求事項であり、突合されていないログは証跡として機能しない。
関連用語
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。