就業規則とは?しゅうぎょうきそく
就業規則とは、労働時間、賃金、服務規律、懲戒の種類と事由などを使用者が定める職場の基本ルール。常時10人以上の労働者を使用する事業場では作成と労働基準監督署への届出が義務で、作成・変更の際は労働者の過半数代表の意見を聴く必要がある。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
労働条件を個々の契約だけで決めると同じ職場でも扱いがばらつき、使用者が一方的に不利益な運用をしても歯止めが効かない。そこで職場全体に適用する規則を文書化させ、届出・周知・意見聴取という手続きを課すことで、労働者が自分の条件を事前に知り、争えるようにした。情報セキュリティの側から見ると、規程に違反した社員に処分を科す根拠を最終的に支えるのがこの文書になる。
具体例
私物USBメモリの持ち込み禁止や業務データの私用クラウドへの保存禁止といった具体的な禁止事項は情報セキュリティ規程に書き、就業規則の懲戒条項から「規程違反」を懲戒事由として引く形にしておく。厚生労働省が公開するモデル就業規則にも、服務規律と懲戒の条文例が示されている。
試験での引っ掛け
定めただけでは懲戒の根拠にならない。社内ポータルへの掲載や掲示など、労働者がいつでも確認できる状態にする周知が要件で、これを欠くと効力を争われる。情報セキュリティ規程だけを整えて就業規則と結び付けていない状態も、違反者に処分を科す根拠を欠く。
関連用語
出た過去問
出典:令和元年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問36(IPA)
常時10名以上の従業員を有するソフトウェア開発会社が、社内の情報セキュリティ管理を強化するために、秘密情報を扱う担当従業員の扱いを見直すこととした。労働法に照ら…
正解:就業規則に業務上知り得た秘密の漏えい禁止の一般的な規定があるときに、担当従業員の職務に即して秘密の内容を特定する個別合意を行う。
要点:就業規則の一般規定を個別合意で具体化するのは適切
就業規則に守秘義務の一般規定がある上で、担当者ごとに守るべき秘密の範囲を個別合意で具体化することは、労働者に不利益を課すものではなく有効かつ適切である。なお就業規則の作成・変更には従業員代表等の意見聴取が必要であり、また就業規則を下回る労働条件の個別合意は無効となる点に注意する。
出典:令和7年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問8(IPA)
情報セキュリティ違反を犯した従業員に対する懲戒手続を規定した就業規則を含む社内規程の内容について、情報セキュリティ管理基準(平成28年)に基づき監査を実施した。…
正解:従業員による情報セキュリティ違反の可能性を認識したら、直ちに懲戒手続を開始することを定めていた。
要点:懲戒手続は事実確認を経て開始すべきで、疑い段階での着手は不適切
懲戒手続は、まず違反の事実を調査・確認したうえで開始すべきものです。単に違反の可能性を認識しただけで直ちに懲戒手続を始める規定は、事実確認を欠いたまま従業員に不利益を与えるおそれがあり、公正な手続とはいえません。したがって、この規定が監査人の指摘事項に当たります。
出典・参考
公式シラバスの2 企業と法務 > 3 労働関連・取引関連法規 > 労働関連の法規(労働基準法)に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。