PERT(アローダイアグラム)とは?ぱーと
PERT(アローダイアグラム)とは、各作業の順序関係と所要時間を矢印でつないだ図(アローダイアグラム)に表し、全体の最短完了日数と、遅れがそのまま全体の遅れになる経路(クリティカルパス)を明らかにする手法。矢印が作業を、丸印が作業の区切りである結合点を表す。
最終更新:2026-10-06
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作業を一覧表に並べただけでは、どれを同時に進められ、どれが前の作業の完了を待つのかが見えない。その結果、遅れても影響しない作業に人を張りつけ、全体の期間を決めている経路が放置されるという配分の誤りが起きる。依存関係を図にして、全体を決めている経路を名指しできるようにしたのがこの手法である。
具体例
米海軍のポラリスミサイル計画で1950年代に考案され、現在はMicrosoft ProjectやBacklogといったツールが同じ考え方で日程を計算する。セキュリティ対策の導入計画でも、機器の調達・設定・利用者教育の依存関係を整理して納期を確かめられる。
試験での引っ掛け
全体の所要期間はクリティカルパス、すなわち余裕(フロート)がゼロの最長経路で決まり、最短経路ではない。期間を縮めたいときもクリティカルパス上の作業を短縮する。点線のダミー作業は所要日数ゼロで順序関係だけを示し、実際の作業ではない点も引っ掛けになる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問43(IPA)
図のアローダイアグラムで表されるプロジェクトは、完了までに最短で何日を要するか。
正解:120
要点:最短完了日数はクリティカルパスの長さで決まる
アローダイアグラムの最短所要日数は、開始から終了までの経路のうち所要日数の合計が最大となる経路(クリティカルパス)の長さで決まる。ダミー作業は所要日数0だが先行関係の制約を課すため、これを経由する経路も合計対象に含めて比較する必要がある。各経路を計算すると最長は120日となる。
出典:平成30年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問43(IPA)解説で登場
ソフトウェア開発プロジェクトにおいてWBS(Work Breakdown Structure)を使用する目的として,適切なものはどれか。
正解:作業を階層的に詳細化して,管理可能な大きさに細分化する。
要点:WBSは作業を階層分解し管理可能な単位に細分化する
WBSは、プロジェクトの成果物や作業を階層的に分解し、見積り・割当て・進捗管理ができる大きさのワークパッケージまで細分化する技法である。作業の抜け漏れを防ぎ、スコープを明確にする土台となる。順序関係やクリティカルパスを扱うのはアローダイアグラム、日程の可視化はガントチャート、費用と期間の最適化はクラッシングなどの日程短縮技法である。
出典:平成30年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問43(IPA)
図のアローダイアグラムにおいて,プロジェクト全体の期間を短縮するために,作業A〜Eの幾つかを1日ずつ短縮する。プロジェクト全体の期間を2日短縮できる作業の組みは…
正解:B, D
要点:短縮はクリティカルパス上を狙い、並んだ経路も同時に詰める
全体期間はクリティカルパス(所要日数の合計が最大となる経路)で決まる。この図では開始からBとCを経てDに至る経路が最長であり、まずその上にある作業を短縮する必要がある。1日短縮すると別の経路と長さが並ぶため、さらに2日目を短縮するには、並んだ経路すべてに共通して乗っている作業を選ばなければならない。BとDの組合せがこれを満たし、2日の短縮が実現できる。
出典:令和元年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問44(IPA)
あるプロジェクトの日程計画をアローダイアグラムで示す。クリティカルパスはどれか。
正解:B, E, F
要点:クリティカルパスは所要日数が最長で余裕ゼロの経路
各ノードの最早開始時刻を求めると、Aを通る経路よりB(5日)を通る経路のほうが後続作業の開始を遅らせる。B→E→Fの合計は5+4+5=14日となり、他の経路(A→C→E→F=13日、A→D→G=8日など)より長い。したがって余裕のない最長経路であるクリティカルパスはB、E、Fである。
出典:令和4年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問41(IPA)
プロジェクトの日程計画を作成するのに適した技法はどれか。
正解:PERT
要点:PERTは作業の順序と所要時間から日程を計画する技法
PERTは、作業の前後関係と所要時間をアローダイアグラムで表し、全体の所要期間やクリティカルパス、各作業の余裕日数を求める技法である。プロジェクトの日程計画の立案と進捗管理に用いられる代表的な手法である。
出典・参考
公式シラバスの5 プロジェクトマネジメント > 6 プロジェクトの時間 > プロジェクトの時間に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。