アムダールの法則とは?あむだーるのほうそく
アムダールの法則とは、一部だけを高速化したときの全体の改善には上限があり、その上限は高速化できない部分の割合で決まる、という法則。全体に占める割合がpの部分をk倍にしても、全体の性能向上は1/((1−p)+p/k)を超えない。ボトルネックを外した改修は投資に見合わない、という判断の理論的な裏付けになる。
最終更新:2026-10-06
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設備投資は、効きそうな箇所ではなく実際に時間を食っている箇所へ向けないと回収できない。この法則は、その当たり前を式にして、改善の見積りを事前に出せるようにしたものである。ネットワークでは回線の増速が真っ先に候補に挙がるが、応答時間に占める伝送時間の割合が小さければ、いくら太くしても体感は変わらない。まず内訳を測る、という順序を担保する道具として使う。
具体例
IBMのジーン・アムダールが並列化の限界として示した式だが、そのまま改善見積りに使える。拠点間の帳票転送に20秒かかり、うち伝送が5秒、残る15秒がサーバ側の生成処理なら、回線を10倍にしても20秒が15.5秒になるだけで、投資は生成処理側へ向けるべきだと分かる。
試験での引っ掛け
「回線を2倍にすれば応答時間が半分になる」という即断が典型的な誤りで、サーバ処理時間と往復遅延は変わらないため比率ぶんしか縮まない。小さなデータを何度も往復させる通信は帯域ではなく往復遅延に支配される点も併せて狙われる。
関連用語
出た過去問
出典:平成30年度 秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(IPA)解説で登場
1台のCPUの性能を1とするとき、そのCPUをn台用いたマルチプロセッサの性能Pが、P = n / (1 + (n-1)a) で表されるとする。ここで、aはオー…
正解:10
要点:並列化の性能上限はオーバヘッドの逆数1/aになる
式P=n/(1+(n−1)a)でnを限りなく大きくすると、分母のnaの項が支配的になり、Pはn/(na)=1/aに近づく。a=0.1のとき1/0.1=10なので、CPUを何台増やしても性能は10倍を超えられない。これは並列化できない部分が全体の性能を頭打ちにするという、アムダールの法則と同じ考え方である。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの2 コンピュータシステム > 1. プロセッサ > (11) マルチプロセッサシステムに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。