情報セキュリティインシデントとは?じょうほうせきゅりてぃいんしでんと
情報セキュリティインシデントとは、情報の機密性(許可された人だけが扱えること)・完全性(改ざんや欠落が無いこと)・可用性(必要なときに使えること)を損なうおそれのある出来事のうち、事業の運営や情報セキュリティを脅かす可能性が高いもの。不正アクセスやウイルス感染だけでなく、メールの誤送信、書類やUSBメモリの紛失、システムの停止も含み、検知・報告・対応の手順を決めておくことが求められる。
最終更新:2026-10-10
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どれだけ対策を積んでも、事故の発生をゼロにはできない。であれば起きる前提に立ち、誰がどこへ報告し、誰が判断し、いつ外部へ知らせるかをあらかじめ決めておくほうが被害は小さくなる。この考え方から、防ぐ活動と起きた後の活動を分けて管理する形が生まれた。ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム。組織として情報セキュリティを管理し、改善し続ける仕組み)では、継続的改善(PDCA)の中で、記録を次の対策へ回すことが求められている。
具体例
取引先の名簿を添付したメールを誤った宛先へ送った場合、直ちに上長と担当へ報告し、受信者へ削除を依頼して影響範囲を記録する。個人情報の漏えいは、内容や規模によっては個人情報保護法に基づいて個人情報保護委員会への報告が必要になる場合がある。外部からの攻撃については、JPCERT/CC(国内のセキュリティ事故の対応を調整する組織)に届け出て対応の調整を頼むことができる。
試験での引っ掛け
インシデントは攻撃を受けた場合だけを指すのではなく、誤操作・紛失・機器の故障による停止も含む。実際に被害が出ていなくても、そのおそれがある出来事は社内の報告の対象にする。被害を起こしうる要因である脅威や、弱点である脆弱性とは別の言葉で、インシデントは起きた出来事を指す。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 ITパスポート試験 問67(IPA)解説で登場
情報の漏えいなどのセキュリティ事故が発生したときに,被害の拡大を防止する活動を行う組織はどれか。
正解:CSIRT
要点:CSIRTはインシデント対応と被害拡大防止を担う専門組織
CSIRTは、セキュリティインシデントの報告を受け付け、状況を分析して封じ込めや復旧を指揮し、被害の拡大防止と再発防止を担う専門チームである。組織内に設置されるものと、業界や国レベルで活動するものがある。
出典:平成30年度 秋期 ITパスポート試験 問98(IPA)解説で登場
コンピュータやネットワークに関するセキュリティ事故の対応を行うことを目的とした組織を何と呼ぶか。
正解:CSIRT
要点:CSIRTはセキュリティインシデント対応を担う専門チーム
CSIRT(Computer Security Incident Response Team)は、セキュリティ上の事故(インシデント)が起きた際の検知・対応・再発防止を担うために組織内外に設けられるチームである。名称のとおり「インシデントレスポンス」を目的とした組織を指す。
出典:令和7年度 秋期 ITパスポート試験 問68(IPA)解説で登場
CSIRTとして行う活動の例として、最も適切なものはどれか。
正解:セキュリティ事故の発生時に影響範囲を調査して、被害拡大を防止するための対策実施を支援する。
要点:CSIRTは事故発生時の調査と被害拡大防止を担う
CSIRTは、セキュリティインシデント(情報漏えいや攻撃などの事故)の発生に備え、検知から影響範囲の調査、被害拡大の防止、復旧支援、再発防止までを担う専門チームです。事故対応を軸とする点が特徴で、日常の運用作業や監査、事業継続計画の策定とは役割が異なります。
出典:令和8年度 秋期 ITパスポート試験 問70(IPA)
ISMSにおける情報セキュリティインシデントの管理に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:情報セキュリティ事象は、適切な管理者へ速やかに報告するために、あらかじめその連絡経路と仕組みを用意しておく。
要点:セキュリティ事象は事前に定めた経路で速やかに報告する
ISMSでは、情報セキュリティ事象を発見した者が適切な管理者へ速やかに報告できるよう、連絡経路と報告の仕組みをあらかじめ定めて周知しておくことが求められる。報告された事象は評価を経てインシデントに該当するかが判断され、対応手順も事前に文書化しておく。得られた教訓は再発防止のため管理策の改善に活用する。
出典・参考
公式シラバスの9 技術要素 > 62. 情報セキュリティ管理 > (2) 情報セキュリティ管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。