不動産所得とは?ふどうさんしょとく
不動産所得とは、土地や建物などの貸付けによる所得。総収入金額から必要経費を引いて計算し、総合課税の対象になる。青色申告なら青色申告特別控除も引ける。損失が出たときに損益通算できる代表的な所得のひとつ。
FP3級を最短で暗記・合格する →不動産所得の具体例は?
相続した実家をアパートに建て替えて貸している人。家賃収入から固定資産税、修繕費、火災保険料、減価償却費、ローンの利息を引いた残りが不動産所得。礼金・更新料も収入に含めるが、預かった敷金は返す前提なので収入ではない。
不動産所得は試験でどう引っ掛けられる?
「不動産を売った利益」は譲渡所得であって不動産所得ではない。また下宿のように食事を提供すると事業所得または雑所得になり、駐車場でも管理の度合いによっては事業所得になる。
不動産所得と関連する用語は?
不動産所得が出た過去問は?
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:令和6年度 3級FP技能検定(ファイナンシャル・プランニング)試験 問18(IPA)
所得税において、賃貸アパートの貸付による所得は、その貸付が事業的規模で行われていたとしても、不動産所得となる。
正解:正しい(〇)
要点:不動産の貸付は規模を問わず不動産所得
正しい記述です。アパートやマンションを貸して得る家賃収入は、部屋数が多く事業と呼べる規模(おおむね5棟10室以上)であっても、事業所得ではなく不動産所得になります。土地や建物を貸すことによる所得はまとめて不動産所得と決まっているためです。ただし事業的規模なら青色申告特別控除65万円が使えるなど、税金の計算では扱いに差が出ます。なお下宿のように食事を提供する場合は、不動産の貸付ではないため事業所得や雑所得となります。
出典:令和6年度 3級FP技能検定(ファイナンシャル・プランニング)試験 問19(IPA)
所得税において、不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、一定のものを除き、他の所得金額と損益通算することができる。
正解:正しい(〇)
要点:損益通算できるのは不事山譲の4つだけ
正しい記述です。赤字を他の黒字と相殺できる(損益通算できる)のは、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つだけで、頭文字から「不事山譲(ふじさんじょう)」と覚えます。たとえば始めたばかりの不動産賃貸が赤字なら、給与の黒字と相殺して税金が戻ることがあります。ただし問題文にある「一定のもの」は例外で、土地取得のための借入金の利子、別荘やゴルフ会員権など生活に必要でない資産の譲渡損、株式の譲渡損などは通算できません。
出典:令和7年度 3級FP技能検定(ファイナンシャル・プランニング)試験 問19(IPA)解説で登場
所得税において、賃貸アパートの土地および建物を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の所得金額と損益通算することができない。
正解:正しい(〇)
要点:土地建物の譲渡損失は他の所得と損益通算できない
正解は〇。土地・建物などの不動産を売って生じた譲渡損失は、原則として給与所得や事業所得など他の所得と損益通算できません。損益通算できるのは不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つですが、土地建物等の譲渡損失は例外として除かれています。ただしマイホーム(居住用財産)を売った場合は、一定の要件で損益通算と繰越控除ができる特例があります。賃貸アパートは対象外です。
出典:令和7年度 3級FP技能検定(ファイナンシャル・プランニング)試験 問11(IPA)
鍋島さんは、所有しているマンションを賃貸している。賃貸マンションに係る当年分の収入および支出等が下記<資料>のとおりである場合、当年分の所得税に係る不動産所得の…
正解:59万円
要点:不動産所得=収入−経費(利息・減価償却も経費)
不動産所得=総収入金額−必要経費です。総収入金額は賃料収入180万円。必要経費は、銀行借入金に係る利息40万円、管理費等46万円、減価償却費35万円で合計121万円です。問題文に「支出等のうち必要経費となるものはすべて当年分の不動産所得に係る必要経費に該当する」とあるので、3つとも差し引きます。よって180万円−121万円=59万円となり、1が正解です。なお借入金の返済のうち元本部分は必要経費になりませんが、利息部分は必要経費になる点を押さえておきます。
出典:令和7年度 3級FP技能検定(ファイナンシャル・プランニング)試験 問15(IPA)解説で登場
会社員の中岡さんの当年分の所得等が下記<資料>のとおりである場合、中岡さんが当年分の所得税の確定申告をする際に、給与所得と損益通算できる損失の金額として、正しい…
正解:▲80万円
要点:通算は不動産・事業・山林・譲渡。土地の利子は除く
損益通算できるのは不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つの損失だけです。まず雑所得▲30万円(仮想通貨の売却損)は対象外なので通算できません。次に不動産所得の損失▲100万円は対象ですが、必要経費のうち土地を取得するための借入金の利子20万円に対応する部分は損益通算の対象から除かれます。したがって▲100万円+20万円=▲80万円だけが給与所得と通算でき、1が正解です。「土地の借入金利子は除く」が本問最大のポイントです。
出典・参考
最終更新:2026-08-30/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。