コンプライアンスとは?こんぷらいあんす
コンプライアンスとは、法令に限らず、業界規制、契約、社内規程、社会規範までを守ること。内部統制の目的の一つであると同時に統制環境の要素でもある。監査では、違反を未然に防ぐ仕組みと、起きた違反を早期に発見して是正へ結び付ける仕組みの両方が働いているかを確かめる。経営者の姿勢が要素として問われる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
明文の法令に触れなければよいという運用では、契約違反や社内規程の逸脱が積み重なり、結果として事業の継続を揺るがす事態に至る例が繰り返されてきた。そこで遵守の対象を法令の外側まで広げ、担当者の注意ではなく経営者の姿勢と組織風土の問題として扱うようになった。統制環境の要素に位置づけられているのはこの経緯によるもので、周知や教育の記録が経営者の姿勢を示す証拠として扱われる。
具体例
監査人は行動規範の周知記録、eラーニングの受講率、内部通報窓口の受付・処理台帳を入手し、通報から調査・是正までの日数と未処理案件の有無を確かめる。受講率が高くても通報が数年間ゼロの部門は、窓口が機能していない可能性を疑い追加手続を検討する。
試験での引っ掛け
対象を法令だけに限定して覚えると誤答する。射程は契約・社内規程・社会規範にまで及ぶ。さらに、内部統制の4目的(業務の有効性と効率性、報告の信頼性、法令等の遵守、資産の保全)の一つでありながら、6つの基本的要素のうち統制環境にも属するという二重の位置づけが狙われる。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問16(IPA)解説で登場
表は,CSR(Corporate Social Responsibility)をキャロルによる四つの責任分野に分類し,それぞれの企業活動例を示している。表中のc…
正解:倫理的責任
要点:キャロルのCSRは経済的・法的・倫理的・社会貢献責任の四層構造
キャロルのCSRピラミッドは、下から経済的責任、法的責任、倫理的責任、社会貢献責任の四層で構成される。法人税の納付は経済的責任、コンプライアンスの徹底は法的責任、文化・芸術支援は社会貢献責任に対応する。残るcの環境会計の導入は、法令の要求を超えて社会から期待される行動であり倫理的責任に位置付けられる。
出典:令和7年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問8(IPA)解説で登場
組織におけるリスク管理と内部統制を行うためには複数のグループによる役割の分担が効果的だとする考えに基づいた、“3線モデル”(三つのラインモデル)がある。第1、第…
正解:第1ライン:営業部門、第2ライン:リスク管理部門、第3ライン:内部監査部門
要点:3線モデルは現業が第1、リスク管理が第2、内部監査が第3ライン
3線モデルは、リスク管理と内部統制の役割を三層に分けて考える枠組みである。第1ラインは製品・サービスを顧客に提供する現業部門で、自らの業務に伴うリスクを日々管理する。第2ラインはリスク管理やコンプライアンスなど、現業を支援・監視して専門的な観点から統制の枠組みを整備する部門。第3ラインは内部監査部門で、第1・第2ラインから独立して有効性を評価し、統治機関へ報告する。取締役会や外部監査人はラインを構成する当事者ではなく、モデルの外側から監督・保証を担う位置づけである。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの6 サービスマネジメント > 2. 内部統制 > (1) 内部統制に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。