監査証拠とは?かんさしょうこ
監査証拠とは、監査人が結論を裏づけるために入手する事実の記録。指摘や意見には十分な量と適切な質の両方が求められ、監査人自身が観察・再実施して得たものや外部から直接入手したものほど証拠力が強いと評価される。入手の経緯は監査調書として残す。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
監査の結論は最終的に報告書一枚で外部へ示される。その一枚を信用してもらうには、根拠となる事実がどこから来たのかを後から辿れることが要る。だから何を集めたかだけでなく、誰の手を経た記録なのかが評価の対象になる。sgの読者は資料を求められる側なので、なぜその形での提出を求められるのかが読めると、監査対応の手戻りが減る。
具体例
入退室ログをシステムから監査人自身が出力したもの、現地で施錠状態を確認して撮影した写真、承認済みの変更申請書、クラウド事業者から取り寄せた第三者保証報告書(SOC 2など)が監査証拠になる。担当者の「たぶん守られているはずです」という感想は証拠にならない。
試験での引っ掛け
被監査部門が用意した内部資料をそのまま結論の根拠にはできない。加工の余地がある内部資料より、監査人自身の観察・再実施や外部が発行した記録のほうが証拠力が高いという序列を押さえる。量があればよいのではなく、確かめたい事項に対応していること(適切性)も同時に必要になる点も問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問38(IPA)解説で登場
インシデントの調査やシステム監査にも利用できる、証拠を収集し保全する技法はどれか。
要点:証拠を改変せず収集・保全する技法がフォレンジックス
ディジタルフォレンジックスは、不正やインシデントの原因究明・法的立証のために、電子的記録を改変せずに収集し、原本性と証拠能力を保ったまま保全・分析する技法である。ログやディスクイメージの取得時にハッシュ値を記録するなど、後から改ざんされていないことを示せる手順を踏む点が特徴である。システム監査でも監査証拠の入手手段として活用できる。
出典:平成30年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問39(IPA)
システム監査において,監査証拠となるものはどれか。
正解:システム監査チームが被監査部門から入手したシステム運用記録
要点:監査証拠は結論の裏付けとなる客観的な事実の記録
監査証拠は、監査人の意見や結論の裏付けとなる客観的な事実の記録であり、被監査部門から入手した運用記録などがこれに当たる。一方、監査計画書や監査チーム内の議事録、報告書に記した指摘事項は、監査人自身が作成した文書であって証拠そのものではない(一部は監査調書に位置付けられる)。
出典:平成31年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問39(IPA)解説で登場
システム監査報告書に記載する指摘事項に関する説明のうち、適切なものはどれか。
正解:調査結果に事実誤認がないことを監査対象部門に確認した上で、監査人が指摘事項とする必要があると判断した事項を記載する。
要点:指摘事項は証拠に基づき事実確認を経て監査人が判断する
指摘事項は監査証拠に裏付けられている必要があり、記載の前に事実関係の誤りがないかを監査対象部門に確認する手続を踏む。確認は事実誤認を避けるためのもので、相手の承認を条件とするものではない。監査人は独立した立場で、重要性を踏まえて指摘すべき事項を判断する。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。